EC事業についてのまとめ|BtoB,BtoC,CtoC

ECという言葉はすっかり定番になりましたが、英語ではe-commerc(イーコマース)といい、略称がECです。つまりEC事業というのは、インターネット上で行う電子商取引のことです。

EC事業の種類には、企業間取引「BtoB」(Business to Business)、企業と消費者間取引「BtoC」(Business toConsumer)、消費者間取引「CtoC」(Consumer to Consumer)があります。また、発音が似ていることから「to」を「2」に置き換えて、B2B、B2C、C2Cと表現することもあります。

EC事業者数は年々増加しており、経済産業省の調査結果によると、2014年度のECの市場規模はBtoBは約280兆円。BtoCは12兆7970億円と極めて大きな市場です。

本日はECを事業としてみた場合について、EC事業の種類から、EC事業の運営に必要なことまで、ebisumart(インターファクトリー)でWEBマーケティングを担当している筆者が解説してまいります。

BtoBのEC事業とは?

BtoBの市場規模推移(2010年~2014年)

下記のグラフの緑の線をご覧ください。年々BtoBのEC化率が堅調に伸びています。2014年は26.5%であり、BtoBのEC事業者数は増えているのがわかります。ただし、後に説明しますが、26.5%の多くはEDI(電子データ交換:Electronic Data Interchange)と思われます。

BtoBのEC市場

 

引用:※PDF:平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

BtoBは、大企業間の取引にはEDI(電子データ交換:Electronic Data Interchange)と呼ばれる、決められたフォーマットで注文書や請求書をやり取りする方式があります。

EDIはインターネットが普及する以前からモデム(電話回線を利用した低速)を利用して行われていて、古い歴史があります。今では、電子部品の取引のための標準化などを行うロゼッタネットという団体もあり、業界を巻き込んで発展しています。

また、中小規模では、卸サイトがあります。EC商材の仕入や、卸業者がECを使って取引をします。それ以外にも、企業で使うアプリケーションのダウンロード販売もあります。BtoBで有名なのはアスクルで、ほとんどの企業でアスクルは使っているはずです。ECから頼めば、翌日には商品が届くサービスを展開しています。

BtoCのEC事業とは?

BtoCの市場規模推移(2010年~2014年)

下記グラフの赤い線をご覧ください。BtoCのEC化率が急激に伸びていますが、直近の2014年では4.37%しかなく、2020年の小売りのEC化率は20%を超すと言われており、今後EC事業者数はまだまだ伸びることが予想されます。

BtoCのEC化率

BtoCのEC事業とは、皆さんがご存知のアマゾン、楽天、ヤフーショッピング等で、企業が消費者に販売するECです。ショッピングモールもあれば、企業ブランドで運営しているECで有名なのはセブン&アイホールディングスは、オムニセブンというECを運営しており、西武、アカチャン本舗、イトーヨーカドー等グループ会社が参加しており、店舗とECを結ぶオムニチャネル戦略を進めています。

まだ、セブン&アイホールディングスは、ECの統合はしていないようですが、オムニチャネル戦略により、これから店舗とグループECが今後統合されていくことでしょう。

それ以外には、スマホでゲームをダウンロードして楽しんでいると思いますが、これもBtoCのEC事業です。App内課金で販売しています。実際の物販以外にも、音楽などのデジタルもECで取引されています。

CtoCのEC事業とは?

CtoCは、ebay、ヤフーオークション等で、個人間で商取引をするECで、フリーマーケットのインターネット版のようなものです。直接、消費者同士で取引することですが、入金されない・入金したが物が送られないという詐欺事件があり、EC運営会社が仲介をするようになっています。

条件、審査はありますが、ヤフーは未着トラブルお見舞い精度というのがあり、被害を補償します。個人が手軽に出来るというメリットもありますが、個人でトラブルに巻き込まれると大変です。安心して個人間の取引ができるように、運営会社は努力をしています。

ECを事業として運営するには?

ECを運営するには、消費者がアクセスするECを中心としたフロント業務と、出荷や在庫管理等をするバックオフィス業務があります。表現を変えると、フロント業務は営業で、マーケティング、商品仕入等を担います。バックオフィス業務は、物流、経理、コールセンター等のことで、商品を管理し、販売した商品を梱包し宅配業者に渡します。また、販売したお金の回収や、商品を仕入れた代金の支払い等を担います。

フロント業務

フロント業務は、マーケティングと商品仕入が主な業務です。

マーケティングは、SEO、リスティング広告、キャンペーン、ソーシャルメディアの活用といったことをして、消費者を集めます。また、商品をアピールするページの見栄えも重要です。暗い感じのサイトは敬遠されますし、画像をベタベタと張っても、陳腐な印象を与えてしまいます。販売する商品、ブランドを意識したデザインもコンバージョンに大きく関係します。

商品仕入は、自分たちが売りたいと思う商品を仕入れます。ただ、注意すべきは何でも良いということではありません。販売するからには、消費者に役立つもの、ニーズがある商品でなければなりません。例えば、店舗でも、活気があり、売れている店舗の店員は、商品のことをよく知っていて、消費者に適した商品を進めてくれます。

このようなことをECのページで、画像と文字だけでアピールするわけですから、商品のことを知り尽くしていないと難しいでしょう。とはいえ、嘘をのせると不当景品類及び不当表示防止法に抵触することのないように注意してください。

バックオフィス業務

バックオフィス業務は、商品管理、消費者からの問い合わせ、お金等を扱う、大切な業務です。

商品管理とは、販売した商品を倉庫から取り出し、商品にキズや汚れが無いか確認、梱包、送付状を発行し、ヤマト運輸等の運輸会社に渡します。1日数件の発送であれば良いですが、筆者の知人がいるEC事業者は、1日に数百もの出荷をしますので、多くの人を使って効率的に作業をしています。

消費者からの問い合わせは、クレーム対応、キャンセル、様々なお問い合わせを対応します。届いた時に商品が壊れてしまっていることもあれば、やっぱり返すということもあります。一人ひとり誠意を持って対応していきます。アマゾンの靴販売の前身であるザッポスという会社のコールセンターは、消費者と長々と世間話もすれば、在庫がない商品は競合である他のECサイトを紹介するのです。このような対応で、消費者から信頼を集め、アマゾンに凄い金額で売却しました。

大切なお金を扱います。仕入をしたら代金を支払い、販売をしたら代金を貰います。ECですから、直接お金と商品を交換するわけではないので、ある意味では信用取引です。殆どがクレジットカード決済ですから回収できないことは、ほぼ無いです。しかし、コンビニ払い等は、悪質な人もいますが、忘れてしまい支払わない人もいるので、督促していきます。

そして、一番大切なキャッシュフローを管理します。キャッシュフローとは簡単にいえば、お財布の中身である現金がなくならように管理することです。当たり前だと思うかもしれませんが、これが出来ていないばかりに黒字倒産する企業は少なくないのです。ECは仕入販売ですから、まず商品仕入の支払をしなければなりません。販売してお金を回収するまでお財布の中身は増えないのです。この時間差を考慮しなければならないのです。

まとめ

ECは大きな市場であり、これからも毎年成長していくことは間違いありません。そして、オムニチャネルは小売の標準形態となっていく
ことでしょう。ECを始めることは、とても簡単です。

ヤフーショッピングでは、個人は基本的には無料で利用することができます。もし、家族経営で店舗を営んでいるが、ECにも参入したいと検討されているようでしたら、リスクも少なく、ECをはじめるには良いサービスです。もし、既に複数店舗を運営されている企業でしたら、楽天への出店もありますが、自社ブランドのECを立ち上げインターネット上の旗艦店として収益の柱にする戦略も重要になってくるでしょう。



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ABOUTこの記事をかいた人

井幡 貴司

forUSERS 代表。 株式会社インターファクトリーのWebマーケティングシニアアドバイザーとして、マーケティング支援や多数セミナーでの講演を行う。