サイトリニューアル後月商1.5倍、会員数1.4倍増―フィラディスがEC運営で心がけるポイント

レストランや小売店を取引先とするBtoB卸売企業が、ECサイトを活用して直接消費者に提供するBtoC事業にも参入するケースが増えています。今回は、元々レストランや百貨店向けにワインの輸入卸売をメインで行っていましたが、2015年よりEコマース事業を正式に始動し、昨年サイトリニューアルを行った「Firadis WINE CLUB(フィラディス ワイン クラブ)」を運営する株式会社フィラディス リテール事業部の皆さまにサイトリニューアルの背景と導入後9カ月で月商が約1.5倍、会員数が約1.4倍増加した施策をお伺いしました。

<対談者プロフィール>
株式会社フィラディス
リテール事業部長 Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介 様
リテール事業部  スペシャリスト 西岡 卓哉 様

株式会社インターファクトリー
取締役CMO 三石 祐輔(インタビュアー)

BtoB事業メインから販路拡大のためBtoC事業の本格始動―
フィラディスがECサイトを始めた背景とは

株式会社フィラディス 五十嵐様(以下、五十嵐様):
フィラディスはワインの輸入卸業を行っています。
欧州や北米をメインにワイン生産者から直接買い付けし、レストランやワインショップ、百貨店に卸すBtoB事業と、ECサイトを通して消費者の皆さまに直接販売をするBtoC事業を運営しています。

2003年にフィラディスを設立し、弊社代表の想いから希少性の高いオールドヴィンテージと呼ばれる熟成したファインワイン(古酒)の専門商社でした。そのため、主な取引先は高級レストランでしたが、設立10周年を迎えた今、ファインワインだけではなくカジュアルなクオリティワインまで幅を広げ、様々なシーンでワインを楽しんでいただいています。

2015年6月にECサイトをオープンさせ、本格的にEコマース事業を始動しました。
元々はBtoB事業がメインビジネスでしたが、消費者の皆さまの傾向として、外でお酒を飲むよりも気軽に家で飲んだり、ホームパーティといった「家飲み」を好む風潮に変わってきていることを受け、BtoC事業に目を向けました。

代表の想いとして、家飲みビジネスにきちんと参入していくことで、日本の皆様に「ワインを飲む文化」が根付いてほしいというメッセージがあります。大量生産のワインではなく、ワイン産地で家族経営の醸造家が作っているようなこだわり抜いたワインが日常の食卓に並ぶようになってほしい、と考えています。

今後の事業拡大には、この「家庭で美味しいワインを飲む」という点に目を向けていくことが大きなカギになると確信しています。

株式会社インターファクトリー 三石(以下、三石):
ワインを取り扱うECサイトは数多くあるかと思います。御社の強みは何ですか。

五十嵐様:
私たちは輸入免許と卸売免許だけではなく、酒類を販売するための小売業免許も取得しています。
そのため、現地のワイン生産者から直接買い付けしたワインをそのままお客様に販売することができるので、同じワインでも格段にお安くお届けすることができます。


▲株式会社フィラディス
リテール事業部長 Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介 様

カートシステムからクラウドへ、長く使えるシステムを選択。

五十嵐様:
Eコマース事業を新しく立ち上げた当時は、サイトの新規構築費用をできるだけ抑えたいという想いがあり、小さなカートシステムから始めました。そこから事業が拡大した時、お客様の使い勝手や要望が増えてきたため、コアファンの拡大を望み、リニューアルを考えました。

リニューアルで実現したい機能とコスト面を考えた時、一番バランスがとれているシステムがクラウド型だと思い、クラウド型ECシステムの中から検討しました。
その中で実績があるサービスだと感じ、これからも長く使い、信頼できるという基準で選択させていただきました。

三石:サイトをリニューアルするうえで、「クラウドECシステム」がキーワードだったんですね。

株式会社フィラディス 西岡様(以下、西岡様):
実は3年前の事業立ち上げ時にも、ebisumartを検討していたんです。
最終段階でカートシステムとebisumartを比較した時、コスト面を優先しカートシステムを選択する結果となりましたが、的確なご提案で良い印象が残っていました。

今回、リニューアルを検討した時、当時の営業担当者に連絡すると快く対応してくださったんです。そういう意味では、ebisumartというサービスだけではなく、インターファクトリーの「人」も重要なポイントでしたね。

乗換のご相談をした時、「御社のことは分かってます。」(インターファクトリー 営業担当)という前提で話が進んだので、基本的な説明をしなくても済みましたね。

▲株式会社フィラディス
リテール事業部 スペシャリスト 西岡 卓哉 様

自由度が高いクラウドECプラットフォーム、
「こんなページが作りたい」が実現しやすくなりました。

五十嵐様:
「自由度」が格段に上がり、様々な作業がスピーディーになりました。
商品登録の作業でも、メルマガ配信業務でも、私たちがアプローチしたいお客様にコンタクトをとることができるようになりました。

西岡様:
使う人の立場に立って、設計されている管理画面だなと感じています。
例えば、ページを作る時「こんなページを作りたい」「あんなページを作りたい」と頭の中でアイデアとして思い浮かんだものが、制約が少ないおかげで実際に実現しやすくなりました。

三石:
本来、売上の増加や業務工数の削減を求めるEC事業者様にとってECシステムの仕組みが足枷になってしまうことは本末転倒と考えています。もちろん集客を強化するためのツールも大事ですが、管理者が使用する管理画面の部分で生産性を高めるところも非常に意識しています。
ここは私たちにとって終わりはないので、今後も改善していきたいと考えています。

商品によって伝える情報を変える、
ebisumartの機能を使って出来ること。

三石:フィラディス様のECサイトでは、3つのワイン専門店としてジャンル別にページの見せ方が異なっていますが、そちらへのこだわりは何でしょうか。

西岡様:
デイリーワインを扱う「Firadis WINE CLUB 30」、特別な日のワイン向けに「Firadis WINE CLUB collection」そして、シャンパーニュ専門店の「THE CHAMPAGNE」から構成されています。

これは、ワインによってそれぞれのお客様が求める情報が異なると考えており、例えば「Firadis WINE CLUB 30」では、比較的お手頃な3,000円前後のワインを取り揃えております。これは普段の食卓で気軽に味わっていただけるようなワインを集めており、味わいタイプや料理や食材から合うワインを検索していただくことができ、じぶん好みのワインを瞬時に検索することができるようにしています。各ワインのページには、いつ開栓するべきかおススメのグラスといった一番おいしい飲み方やそのワインに合うオリジナルレシピも掲載しています。

▲「Firadis WINE CLUB 30」サイトページより引用
それぞれのワインに味わいタイプや一番おいしい飲み方、
ワインに合うオリジナルレシピが紹介されており、
ワイン初心者も安心して選びやすい。

一方、「Firadis WINE CLUB collection」や「CHAMPAGNE」では、特別な日に飲みたいワインやシャンパーニュを取り揃えております。ここでは、ワインやシャンパーニュに対して特別なこだわりを持つ方も楽しんでいただけるよう、ワインの背景や生産者詳細といったオーセンティックな情報を掲載しています。

▲ 「Firadis WINE CLUB collection」サイトページより引用

▲「CHAMPAGNE」サイトページより引用
ワインの製造背景や生産者の詳細について紹介されており
ワインにこだわりを持つ方も楽しめる。

五十嵐様:
同じワインでも商品ごとに伝えるべき情報はバラバラです。
実店舗であれば、大量に陳列して販売する商品と丁寧に世界観を作りだして販売する商品と分けるように、ECサイトでも商品によって売り方を変えることができることが大切だと考えており、ここを実現できる機能はebisumartの強みだと思います。

メルマガは「宣伝をしないこと」、
お客様と店舗が繋がるコミュニケーションツールとして配信

三石:購入月や購入回数によってユーザーをセグメントし、効果的なメルマガを運用されていますが、配信する時に心がけていることは何ですか。

五十嵐様:
当社が配信するメルマガは毎日私が書いているのですが、「宣伝しないこと」を意識しています。
構成としては、日々発見するワインのネタやトピックをコラムとしてお伝えし、その後にトピックと関連があるワインをご紹介しています。

色々なメルマガを読んでいると、売らんかなのといった内容も少なくないのですが、忙しいお客様が読むために時間を使ってくれるならば、それだけの習得をお渡ししたいと思い、半分以上はコラムとなるよう心がけています。

先日、「配信500号」を配信したのですが、ご購入いただいたお客様から備考欄に「500号おめでとうございます。」というメッセージを頂きました。売り手が売りたいものをご案内するのではなく、皆さまに日々のテクニックを差し上げることがお客様とお店の繋がりになればと思っています。

お客様が本当に好きなワインをご提供する、
他社とは違うエッジの効いたサイトを創り続けていきたい。

五十嵐様:
他社のサイトとは違うエッジの効いたECサイトを運営し、お客様一人ひとりが好きなワインに出会ってくれる場を創り出したいと考えています。

そのためには、分析機能が非常に重要ですね。ワインはコスメやサプリなどの1つの商品をひたすらプッシュするのではなく、自分達のセレクションが活かされる業態であるため、お客様の購買履歴が記録されるECは非常に強みであり、購入頻度や金額といった基本情報からお客様のライフスタイルなどの付属情報は非常に大切なデータとなります。

これらのデータを活かして、お客様に最適なワインをご提供する。単に商品を販売するというよりも、お客様にワイン体験をご提供していく「コミュニティとしてのショップ」でありたいです。

フィラディス様、
お忙しい中 誠にありがとうございました。
(取材日:2018年9月)

 

PROFILE

会社名:株式会社フィラディス
創業:2003年8月
本社:神奈川県横浜市

SITE PROFILE

https://firadis.net/

*週末家飲み向け
「Firadis WINE CLUB 30」https://firadis.net/club30/
*特別な日に
「Firadis WINE CLUB collection」https://firadis.net/collection/
*シャンパーニュ専門店
「THE CHAMPAGNE by Firadis WINE CLUB」https://firadis.net/cham/

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