事業者が「オンライン決済」を導入するための5つの方法を徹底解説


インターネットを使って商品やサービスを販売する場合、決済をどのようにして行うべきかを考えなくてはいけません。その中で、リアルタイムで決済を行うことを前提とした「オンライン決済」を検討している方が多いのではないでしょうか?

オンライン決済の基本は、利用率が66.1%のクレジットカード決済が基本となりますが、その他にもキャリア決済、ネットバンキング決済、ID決済、電子マネー決済など含め5つのオンライン決済方法があるため、それらを把握し、自社にあった決済方法を導入する必要があります。

なぜなら、日本においては数多くの決済手段が乱立しており、小規模事業者では、その全てを導入するのは困難であるため、なるべく費用を抑えて最大限の売上を引き出せるオンライン決済の組み合わせを考えなくてはいけないからです。

本日はインターファクトリーで、WEBマーケティングを担当している筆者が、これからオンラインでの決済を考えている方のために必要な5つの決済方法を中心に詳しく解説いたします。

目次

事業者がオンライン決済を行うための5つの決済方法
方法①利用者が最も多い!「クレジットカード決済系」
方法②金融系サービスで利用が多い「銀行決済系」
方法③「キャリア決済」は若年層や女性に向いている!
方法④スマホと親和性の高い「ID決済系」は今後の普及次第で導入検討すべき
方法⑤今後の普及は見込めない「電子マネー決済」
サービス別・業種別で考える!導入すべき「オンライン決済」のプロからのアドバイス
物販・ネットショップ(ECサイト)の方
エステ・美容の事業者
学習塾や習い事サービスの事業者
チケットサービスの事業者
旅行・宿泊サービスの事業者
保険・金融サービスの事業者
デジタルコンテンツの事業者
オンライン決済の基本はターゲットの属性に合う決済を導入すること
ディフォルト率が高い業界の事業者は要注意!
カード不正検知システムが働き、クレジットカード持ち主でも決済できないケースがある!

事業者がオンライン決済を行うための5つの決済方法

まずは、オンライン決済にはどのような方法があるのかを把握しましょう。オンライン決済には下記の5つの決済方法があります。

◆5つのオンライン決済方法

 

これ以外にも、オンライン決済には請求書を発行する「コンビニ決済」もありますが、ユーザーがコンビニまで行って、支払手続きが必要となるため純粋なオンライン決済にはあたらないので、本日は解説しません。コンビニ決済については下記の記事をご覧ください。

コンビニ決済の解説:【全解説】ネットショップ必見!4つのコンビニ決済方式をプロが解説

それでは、各方法の普及率を見てみましょう。総務省が平成29年度(2017年度)に調査したデータがあるので、ご覧ください。

 

※調査が行われたのは2017年のため方法④の「ID決済系」はまだ、普及しておらずこの結果には含まれておりません。

経済産業省の調査結果より引用:平成 30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

まず方法①の「クレジットカード決済系」はインターネットで使われる決済方法の内、66.1%ととても高い利用率を占めており、オンライン決済の中でも基本の決済手段だと言えるでしょう。ですから、オンライン決済の導入を検討している方は「クレジットカード決済」を導入することを前提として、その他の決済方法をどのように組み合わせるのかを検討しましょう。

方法②の「銀行決済系」ですが、「銀行や郵便局での振込」が23,7%、「ネットバンキング」が12.4%とクレジットカード決済に次ぐシェアがあります。2018年にPayPalが銀行・郵便局の口座との連携サービスをスタートさせており、クレジットカードを持たないユーザーでも、PayPalのアカウントを利用すればオンラインで気軽に銀行口座からの支払いが利用できるようになりました。

銀行口座でのオンライン決済は「ネットバンキング」が中心でしたが、PayPalのように銀行口座と連携するサービスが普及することで、クレジットカードを持たない層の利用が増えていくでしょう。

次に利用率が高いのは、方法③「キャリア決済系」利用率が11.5%あります携帯電話料金の支払いと合わせて支払うことができるため、ユーザーは手軽に決済できます。キャリア決済はクレジットカードを持っていない方が多い若年層を中心に支持されている決済方法であり、クレジットカード決済と合わせて導入したい決済方法です

方法⑤の「電子マネー決済系」ですが、実店舗決済としては全国で大きく普及していますが、オンライン決済としてはたった4.2%の利用率しかありません

なぜならユーザーが「非接触ICカード端末」を購入して、パソコンに接続しないと使えないデメリットがあるため、クレジットカード決済やキャリア決済よりも利便性が劣り、利用者が増えていないのです。スマートフォンが全盛の社会になったため、これから普及するのは考えにくいでしょう。

経済産業省のデータにはない方法③の「ID決済系」ですが、筆者の推測だと現在の利用率は3~5%程度は普及していると思われます。もし、この方式が普及すればユーザーにとって大変利便性の高い決済方式となりますが、Apple 、Google、Amazon、楽天、LINEなど多くの有力サービスが参入しているため、事業者から見れば、どの方式にするべきかなのかイマイチわかりづらいデメリットがあります。またID決済の元祖は「PayPal」であり、世界では最も普及しているID決済です。

それでは、各オンライン決済方法について詳しく解説いたします。

方法①利用者が最も多い!「クレジットカード決済系」

オンライン決済において日本で最も普及した決済方法であるため、オンライン決済を導入するなら基本はクレジットカード決済になります。そして、この方式を導入する場合は、基本的には決済代行会社に依頼することになります。

決済代行会社が提供する導入方法は下記の2つです。

◆(1)リンク型(決済会社が用意したリンクを貼る方法)

決済代行会社が用意するURLを、自社のホームページやメールマガジンに貼り付けて、クレジットカード決済を行います。ユーザーはリンク先の決済代行会社の画面で、カード番号を入力する仕組みです。この方式のデメリットは、URLが自社ホームページから決済代行会社に移動するため、離脱率がどうしても高くなります。

◆(2)トークン型、API型(自社ホームページのフォームを改修する方法)

自社のホームページの入力フォームに決済代行会社が用意したモジュールをカスタマイズして組み込みます。メリットは、URLや画面が変わらないので離脱率が低くなります。デメリットは費用と時間がかかることです。

クレジットカード決済を導入するためには、基本的に決済代行会社に申し込む必要がありますので、下記に代表的な決済代行会社を紹介します。なお、決済代行会社は大手からスタートアップまで、何十社とありますが、特別な理由がない限り信用力の高い大手企業にサービスを申し込むべきでしょう。

なぜなら大手企業の方が、資金調達力があり、その結果が決済手数料やサポート力に反映されるからです。ここではそういった会社のみを紹介いたします。また決済代行会社によって得意分野がことなりますので、ここでは大手企業向けと小規模事業者向けに分けて紹介いたします。

◆大手企業向けの大手決済代行会社
・GMOペイメントゲートウェイ
・ペイジェント
・ベリトランス
・ソニーペイメント
・ソフトバンクペイメントサービス

◆小規模企業向けの大手決済代行会社
・GMOイプシロン
・ゼウス
・ヤマトフィナンシャル

いずれの決済代行会社でも、オンラインのクレジットカード決済には初期費用や月額利用料を用意する必要があるため、個人事業主や小規模事業者にとってはコストがかかるのがデメリットです。導入費用は10万円程度かかるケースが多いようです。

ですから、実店舗ビジネスの事業者が「遠方のリピーター」や「一部のユーザー」にだけ、クレジットカード決済(オンライン決済)を導入する場合は、決済代行会社に依頼すると初期費用がかかり躊躇してしまいますが、「PayPal」ならURLを自分でサイトやSNS、メールに貼り付けて作業すれば初期費用や月額利用料が一切かかりませんので、検討してみてはいかがでしょうか?

PayPalはご自身で導入することもできますし、決済代行会社に依頼して導入することもできますが、その場合は初期費用や月額利用料がかかる場合があります。

方法②金融系サービスで利用が多い「銀行決済系」

銀行系のオンライン決済には以下の2種類があります。

(1)ネットバンキング
(2)PayPalやLINE Payのアカウントと紐づけて利用するサービス

まずネットバンキングですが、インターネット経由で直接口座にログインして、自分の口座から入金を行うタイプであり、主に金融系のサービスで良く利用されております。例えば証券会社やFX、先物取引などです。日本国内の金融系サービスでは、日本国内では為替取引にあたる行為に関してクレジットカード決済を利用することができません。

金融取引ではリアルタイム性が強く求められます。例えばレバレッジを掛けている銘柄の相場が著しく下がっている場合、ロスカットされる可能性があり、ロスカットされれば強制的に銘柄を手放すことになりますので、ロスカットさせないように保証金を多く積む必要があります。そういったシチュエーションにネットバンキングはよく利用されます。また、ネットバンキングは募金でもよく利用される決済手段です。

こういった利用シーンから考えると、ネットバンキングは投資や募金を行うのにはある程度収入があるユーザーとネットバンキングが相性が良く、特に30代以上の男性ユーザーが多いことが推察できます。

もうひとつは、PayPalやLINE Payのアカウントに「銀行口座」を連携させる方法ですが、この方法はクレジットカードを持っていない層が、ECサイトで買い物をしたい時に、一般のECサイトには「ネットバンキング」が用意されていないことが多く、PayPalやLINE Payに銀行口座を連携してECサイトで利用する需要があると見込まれます。

方法③「キャリア決済」は若年層や女性に向いている!

Docomo・au・Softbankの携帯電話ユーザーが使える決済方法で、それぞれ正式名称があります。

◆正式名称
Docomo ・・「ドコモ払い」
au          ・・「auかんたん決済」
Softbank・・「ソフトバンクまとめて支払い」

いずれの方法も、サイトの支払い画面でキャリア決済(docomo、au、softbank)を選択し、IDとパスワードを入力するだけで決済できる仕組みです。ユーザーにとっても毎月の携帯電話の支払いと合算できるので、非常にスムーズです。

特にクレジットカードを持っていない方が少ない若年層に支持されている決済手段で総務省の調査結果では11.5%のユーザーが利用しています。一定の利用層がいるため、事業者としては無視できませんので、幅広い世代がターゲットの事業者は必ず導入すべき決済方法なのです。

キャリア決済のデメリットは、ユーザーが1カ月の間で使える利用限度額が決まっていることです。

その限度額を超えて決済をすることができません。ですから残りの利用金額の少ない月末よりも、月初にキャリア決済が利用されることが多い傾向があります。そして、限度額があるため値段の高いサービスや商品には利用しにくい面があることや、ガラケー対応しているのはDocomoだけですので、この点も頭に入れておきましょう。

方法④スマホと親和性の高い「ID決済系」は今後の普及次第で導入検討すべき

まず、ApplePayとGooglePayは店舗の非接触ICカード端末(Suica等の電子マネー)にかざして決済を行う、リアルの決済方法として普及しておりますが、オンライン決済としても使うことができます。

その仕組みは、スマホユーザーが登録しているApple IDやGoogleIDには、クレジットカード番号が紐づいているので、IDとパスワードの入力だけで決済が行えます。また、指紋認証付きのスマホでは指紋認証でも決済が行えるため、入力の手間がなく便利です。

AmazonPayや楽天ペイも、同様の仕組みであり、Amazonや楽天市場で使っているIDとパスワードを使って決済することができます。この2つの決算方式については、下記に詳しく解説しているので合わせてご一読ください。

過去記事:2つのID決済「AmazonPay・楽天ペイ」導入前に押さえるべきポイントとは?

Apple、Google、Amazon、楽天、LINEなどの誰でも持っているアカウントを利用して決済ができるので、小規模事業者のサイトに導入すれば、ユーザーはクレジットカード番号をサイトに入力する不安感がなく、安心して決済することができるメリットがあります。

しかし、これらの決済手段は、非常に安全で手間がかからない反面、オンライン決済としてはまだ、十分に普及していない点と、有名どころのサービスが乱立しており、事業者もどのサービスを導入すれば良いのか?決め手に欠く印象です。

◆ID決済の事業者一覧

そのため、自社のターゲット層や、実店舗の決済方法も考慮して導入すべきです。例えば、30~40代の男性がメインのターゲット層であればAmazon Payを検討し、ターゲットが主婦の方が多ければ、近いユーザー層の楽天ペイを検討するなど、ターゲットを意識して、導入するID決済を検討します。

また、実店舗の決済方法に「非接触ICカード端末(Suicaなどの電子マネー決済)」の導入をあわせて検討するなら、Apple PayやGoogle Payを導入し、リアルとオンラインの両方を統一した決済を導入する方法もあります。

Amazon PayとPayPal以外は、リアルの決済方法もあるため、店舗を持っている方は、これらの電子マネー決済やQRコード決済を導入し、ついでにオンライン決済も導入すれば、手間やコストも抑えることができます。ちなみにApple PayとGooglePayの導入は、決済代行会社に相談する必要があるため初期費用がかかります。

そして越境ECなど、海外のユーザーがターゲットの事業者の場合は、PayPalを導入するのは必須となります。なぜなら海外ではPayPalは圧倒的のシェアを握っているからです。少し古いデータですが下記の図をご覧ください。

◆世界TOP100万のWEBサイトに導入されている決済サービスシェアの図(2015年)

参考記事:What is the market share of Square, GoPayments, and Payware?

この図をみてもわかるとおり、PayPalのシェア数が圧倒的なのがわかります。(ただし、上記の図は導入を意味するものであり、購入を意味しておりません)

方法⑤今後の普及は見込めない「電子マネー決済」

オンライン決済の手法としてはレガシーな部類になりますが、オンラインでの電子マネー決済があります。電子マネー決済というと、SuicaやEdyなどをリアル店舗の非接触ICカード端末にかざして利用される決済ですが、ユーザーが下記のような端末を購入することで、PCと端末接続して、端末にSuicaなどの電子マネーをかざして決済を行うことができます。

◆個人用のICカード端末

なお、端末に興味のある方は、ソニーの公式サイトで販売されているので、下記サイトをご覧ください。

画像引用:ソニー公式ページ

電子マネーは店舗(リアル)の決済方法としては簡単で、利用者が多く優れた決済方法ですが、オンライン決済となると、ユーザーが「非接触ICカード端末」を用意する必要があるため、手軽とはいいがたく、利用者も少ないため、事業者がオンライン決済を、今から導入するメリットがあまりありません。

電子マネー決済の今後は、スマホの普及を考えるとPayPalやID決済のようにIDとパスワードで決済する方式が増加していくため、ユーザーが端末を用意する必要があるものは流行らず、利用率は下がっていくことになるでしょう。

また、導入に関しては決済代行会社に依頼するため、導入費用も安くはありません。これから店舗に電子マネー決済を導入する方が、ついでにオンライン決済を申し込むのでしたら、良いのですが、店舗を持たないサービスの方は他の決済方法を導入しましょう。

サービス別・業種別で考える!導入すべき「オンライン決済」のプロからのアドバイス

物販・ネットショップ(ECサイト)の方

ECサイトで使うべき決済方法についは、下記の記事で各決済方法のメリット・デメリットを詳しく解説したので、下記の記事をご覧ください。

過去記事:メリット・デメリットで選ぶ!ECで使うべき決済方法とは?

エステ・美容の事業者

まずはエステや美容はディフォルト率(ユーザーによる支払い拒否)が比較的多い業界のためクレジットカード決済手数料が他の物販に比べると高めです。この業界におけるインターネットの活用は「予約」が中心であり、オンライン決済はあまり普及しておりません。

オンライン決済を準備する場合は、ターゲットは女性が多い業界ですから、クレジットカード決済だけでなく、キャリア決済や楽天ペイなど、女性ユーザーが多い決済方法の導入を検討してみましょう。

学習塾や習い事サービスの事業者

学習塾や習い事サービスの場合は、継続課金ができることが条件になりますので、クレジットカード決済が基本となります。ホームページがない場合でも、Eメールに決済用のURLを貼り付ければ、オンライン決済を手軽に用意できます。実店舗となる教室でのリアルのクレジットカード決済も使いたい方は、初期費用がかからないスマホ決済を検討してみましょう。

スマホ決済のまとめ:【2018年版】スマホ決済大手4社比較!各社の強みとは?

まずは、お試しでクレジットカード決済を行いたい方は、初期費用・月額利用料がかからない「PayPal」を導入して、生徒の反応を見ながら試してみる方法もあります。

チケットサービスの事業者

アーティストのライブやイベントでは、ターゲットユーザーは10~20代の若年層が多いため、クレジットカードを持っていない方も多く、キャリア決済が相性が良いです。クレジットカード決済とあわせてキャリア決済を用意しましょう。

また、海外のスポーツイベントのチケットの場合等は、急なイベント中止や、運営の不備に備えて売手・買手ともに保護のある「PayPal」が安心の決済方法です。海外ではPayPalはシェア大きい決済手段の一つであり、ユーザーも安心してチケットを購入することができるからです。

旅行・宿泊サービスの事業者

旅行の予約では、オンライン決済よりも宿泊施設の予約が一般的で、決済は現地で決済することが多いでしょうが、旅行・宿泊事業者としては、キャンセルを防ぐ意味でも、事前に決済を済ませ、収益を確定したいのが本音でしょう。

そして「じゃらん」や「楽天トラベル」などの仲介事業者だけに頼らず、自社ホームページで予約と決済を導入するなら、まずはクレジットカード決済の導入を考えます。料金が高額なため、利用限度額が決まっているキャリア決済はあまり向いておりません。

また、海外の方にアピールするなら、中国人向けにはAlipay(アリペイ) やWeChatPayを、欧米の方にはPayPalを導入すべきでしょう。ただし外国語のホームページを用意しなくてはあまり意味がありません。

保険・金融サービスの事業者

保険の加入時にクレジットカード決済が使われますが、最近ではキャリア決済を導入する事業者も増えてきております。

参考記事:ジェイアイ傷害火災、インターネット専用海外旅行保険に国内通信キャリア3社の決済サービス導入

保険事業者も加入者を増やすために、クレジットカードを好まない層や、手元にクレジットカードを持っていない方のための決済方法として、キャリア決済を導入する企業が出てきております。キャリア決済でも継続課金を行うことはできますので、保険などの金融サービスの決済を行うことができます。

ただし、利用限度額があるので、あまり高額な保険サービスには向いておりません。

また、金融サービスの証券・FX、先物取引などの為替取引には日本国内ではクレジットカードで決済できないこともあり「ネットバンキング」がよく利用されます。

デジタルコンテンツの事業者

まずは、クレジットカード決済がメインになりますが、ゲームや漫画を購入する層は若年層が多く、キャリア決済やプリペイド決済などのニーズも強いため、多くの決済方式を用意する必要があり、現にブラウザーゲームの事業者は、非常に多くの決済手段を用意しております。

デジタルコンテンツ業界には海外を含め多くの事業者が入り混ざっている業界ですから、セキュリティの意識をより強く持つ必要があります。クレジットカード決済も3Dセキュア(カード番号と有効期限に加えて、本人しか知らないパスワードを入力する手法)を入れなくてはなりません。

しかし、3Dセキュアは、ユーザー側の認知度不足やパスワード忘れから離脱率が上がるデメリットがあります。その点海外のゲーマーにもよく使用されているPayPalならセキュリティが強く、任天堂やプレイステーションのオンラインゲームにも採用されています。銀行口座と連携することで、ユーザーの利便性も非常に高い決済手段です。

また、決済会社によっては、デジタルコンテンツ事業者に対応していなかったり、手数料が高い場合があるので、複数の決済代行会社に相談しましょう。

オンライン決済の基本はターゲットの属性に合う決済を導入すること

オンライン決済を導入するのでしたら、66.1%の利用率があるクレジットカード決済の導入が基本となります。さらに売上をあげていくためには、ターゲットの属性にあった決済方法を導入することになります。

まず、10代~20代の若年層はクレジットカード保有率が少ないため、キャリア決済が有力な決済方法となりますし、また現時点で利用率は高くありませんが、若いユーザーは新しいサービスを受け入れやすいという観点から、ID決済系も導入してみる価値があります。

20代~50代の男性、特に都市部に住む方がターゲットの場合は、クレジットカード決済のほかに、AmazonPayの導入を検討しましょう。なぜならITリテラシーが高い方が多く、そういった方の多くはAmazonを利用しているため、非常に相性が良いのです。

20代~50代の主婦がターゲットの場合は、楽天ペイが良いでしょう。主婦はポイントにはすごく敏感なため、楽天カードの保持率が高く、また決済時もなるべく楽天ポイントがつくもので買い物をする傾向があるからです。

60代以上のシニア層は、オンライン決済と相性が良くありませんので、オンライン決済を検討するより、代引きや銀行振込の導入を検討しましょう。

そして、外国人の集客を期待するサービスであればPayPalの導入を検討しましょう。昨今、日本の商品やサービスは世界中で人気があり、英語のページとPayPalを用意すれば、今までなかった新規の売上が出てくるかもしれないからです。

ディフォルト率が高い業界の事業者は要注意!

クレジットカード決済の手数料は、業界によって異なります。下記の表をご覧ください。

◆クレジットカード決済の手数料目安

デジタルコンテンツやサービス業は、クレジットカード会社から見た場合、ディフォルト率(ユーザーの支払い拒否)が多い分野であるため加盟店の手数料が高く設定されている場合が多いのです。

ですから、クレジットカード決済を導入する時は、後で後悔しないためにも、なるべく多くの決済代行会社から見積もりをもらい、決済手数料がなるべく安い会社を選ぶことと、ディフォルトが発生した場合の決済代行会社のポリシーを聞いておきましょう。

カード不正検知システムが働き、クレジットカード持ち主でも決済できないケースがある!

筆者の経験ですが、昔、家電量販店で高級電気シェーバーを購入するためにクレジットカードで決済しようとしたら、その場でアラートがなり、決済できなかった経験があります。

後で知ったのですが電気シェーバーは換金性の高い商品であるため、カードを盗んで購入する物の一つとされており、クレジットカードの不正検知システムが働いたのでしょう。

このようなセキュリティは、不正利用が多いクレジットカード業界では仕方のないことですが、不正をしないユーザーが決済できない場合は、事業者にとってみれば、売上の機会を逃していることにもつながります。

そういった中で、アカウントにクレジットカードと紐づけて決済を行うことができるPayPal」は下記情報により「悪意のユーザー」と「本来のユーザー」の判別をすることができ、機会損失を無くす運用を行うことが可能です。

・過去のユーザーの取引傾向
・取引で使用されたIPアドレスとデバイス端末
・売手の過去の取引との整合性

単に確率論ではなく、ストーリーを加味してAIが取引を判断するため「本来のユーザー」の買い物を止めることなく、「悪意のユーザー」だけを判別できるのです。これは2億人のPayPalユーザーとその取引実績という膨大なビックデータをAIで分析できるため可能な独自の与信システムなのです。

このようにクレジットカード決済においては、セキュリティが強固なのは重要なのですが、それと同じように「本来のユーザー」の買い物を止めない取組みが重要なのです。

このように、単に決済手数料だけではなく、セキュリティの観点もオンライン決済には重要になりますので、これからオンライン決済を導入する事業者は覚えておきましょう。


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