西松屋チェーンが自社ECサイトで目指すEC収益の最大化とお客様とのコミュニケーションとは


株式会社西松屋チェーンは、日本全国に1,000店舗以上を展開するベビー・子どものくらし用品専門店です。
以前より大手ECモールへも出店しており、売上も順調に推移していましたが、ECモールのサービス構造上、売上に比例して販促費用も大きくなってしまうことや、顧客データの蓄積ができないという課題から2021年に自社ECサイトをオープン。メイン販路を実店舗としながらも、ECサイトの特徴を生かし売上を伸ばしています。

今回は、株式会社西松屋チェーンのご担当者様に、EC収益の最大化とお客様とのコミュニケーションをより深めていくために開設した自社ECサイトについてお伺いしました。

<お客様プロフィール>
株式会社西松屋チェーン
店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課長
龍見 優 様

店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課 担当
小杉 望 様

店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課 担当
高見 和幸 様

 

お子様をお持ちの家庭の暮らしを豊かに楽しくする西松屋チェーン

株式会社西松屋チェーン 龍見様(以下、龍見様):
当社は、ハイクオリティかつロープライスな子育てのための必需品を提供する、子どもたちのための専門店チェーンです。赤ちゃんやお子様を持つ家庭の普段の暮らしが「より豊かに、より便利に、より楽しく」という経営理念のもと、子どもたちのための専門店を目指して活動しております。
お客様の居住地を問わず当社をご利用いただくために、離島を含む全都道府県に店舗を構えています。また、どの店舗においてもスムーズなお買い物ができるよう「ガラガラ経営」として混雑のない環境作りを行っております。

プライベートブランドの「ELFINDOLL(エルフィンドール) 」、「SmartAngel(スマートエンジェル)」のシェアを拡大するためにも、実店舗とECサイトをうまく活用し、お客様が安心してお買い物いただける仕組み作りを行っています。
お客様によってゆっくり商品を選びたい方もいれば、お買い物に時間をかけたくない方もいらっしゃいます。ECサイトはどちらのご要望にもお応えできるよう、お買い物の途中で家事や育児をし、再度ECサイトにお戻りいただいてもストレスがないように設計しています。

 

ー以前は大手ECモールへの出店のみでしたが、自社ECサイトを構築された経緯について教えてください。

龍見様:
ECモールはサービス構造上、販売手数料などの販促費用がかかってしまうため、売上に比例して膨大な販促費がかかるというスタイルを見直さなければならないと考えました。また、販促施策もモールに任せている状態なので、社内にEC運営ノウハウが蓄積されないという課題もありました。
当社の商品は、妊娠中から12歳くらいまでのお子様向けの衣類や雑貨となりますので、お子様が成長するまで何度もご利用いただくことが多いです。そのようなリピーターのお客様に適切なアプローチを行うためには、顧客データを蓄積し、一人一人に合ったサービスを展開していく必要があります。当社の将来的な発展のためにも自社ECサイトを活用し、しっかりと施策を行っていこうという考えを基に構築しました。

▲店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課長
龍見 優 様

 

ECサイトの利点を生かしたサービスを行う

龍見様:
実店舗は品ぞろえを第一としていることから、1アイテムごとの在庫数が限られます。
特に衣料品は色や柄違いで何種類もあるため、全サイズを保持することが難しく、お客様によってはサイズがないという不満につながってしまいます。ECサイトはその部分をカバーできますので、実店舗に欲しいサイズが置いていないときはECサイトをご利用いただくという流れを作っていきたいです。
また、お客様とのタッチポイントを増やす施策としてスマホアプリも展開しております。実店舗のリピーター様は多くいらっしゃいますので、店頭でのご案内やオンライン限定のキャンペーンなどを行い、自社ECサイトとアプリの認知度を高めていきたいです。

株式会社西松屋チェーン 小杉様(以下、小杉様):
お客様とのタッチポイントを増やすだけでなく、多様な消費行動の中でお客様一人一人に合わせたご提案をすることが重要なため、メールマーケティングを強化しております。
特にマタニティ層はご出産前の準備段階からお子様が成長されるまで当社をご利用いただける層として重要視していることから、現在ではマタニティ層に向けて月齢ごとに必要な情報をお届けするなどの取り組みを行っております。初産の方は出産準備に必要な物が分からず不安を抱く方も多いので、メルマガをご覧いただくことで不安の解消につながりますし、当社もご来店のきっかけを作ることができます。実際にメルマガの開封率も高く、双方にとって良い関係値が築けていると感じています。
今後はベビー層などにも対象を広げ、それぞれの時期に必要な育児情報や商品の訴求を行っていきたいです。

▲店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課 担当 
小杉 望 様

 

ーユーザー属性に合った内容をきちんと発信できている企業は多くありません。
メルマガも単に配信すればよいというものではなく、頻度や内容をしっかり設計したものにしなければ未開封のままとなってしまいますので、とても素晴らしいお取り組みですね。

安全性、拡張性がebisumart導入の決め手

龍見様:
自社ECサイトを開設するにあたり、スマホアプリと実店舗でお配りしているギフトカードとの連携が必須項目でした。その上でいくつかのサービスを検討し、ebisumartは比較的安価に実現できることが分かりました。また、より良いサービスをご提供し続けていくためには、さまざまなツールを導入してサイトの利便性を高めていくことが重要だと考え、拡張性のあるebisumartを導入しました。

お客様一人一人に合ったサービスを展開するためには顧客データの蓄積が必須となりますが、情報漏えいのリスクを考えると自社ECサイトの構築は慎重に進めていく必要がありました。
ebisumartはシステムの安全性も高く、信頼感もある中で私たちが目指すお客様サービスができるという点も大きかったです。
また、収益を最大化するためには、固定費と変動費の両方を抑えていく必要があります。
ebisumart導入直後は0からのスタートということもあり、ECモール運営と同程度のコストパフォーマンスでしたが、導入から1年経った頃から大きな成果を感じています。もちろん変動費は売上に応じて増加はしますが、それでも収益は順調に推移しています。

例えば、お客様がスムーズにお買い物できるよう、構築当初からサーバを増強しましたが、アクセス数が少ないときは無駄なコストとなってしまいます。ebisumartのオートスケールサービスを利用したことで、そのコストも一気に抑えることができました。
会員数、売上共に順調ではありますが、さらに高い目標値に向かってサポートいただけたらと思っています。

株式会社西松屋チェーン 高見様:
ECサイト開設以来、実店舗をご利用いただいているお客様をECサイトへ誘導し、お客様との関係値をより強固なものにできるよう施策を行ってまいりました。
ECサイトの認知度拡大のために実店舗にリーフレットやPOPを貼ったり、ECサイト独自のキャンペーンの実施、LINEやアプリのプッシュ配信でお知らせしたことで、新規、リピート共にお客様数を伸ばすことができました。また、2022年から始めたSEO対策が実を結び、2023年に入ってから急激に流入数が増えた時期があり、売上も上がっています。
その他にも、CVR改善を行うためにお客様アンケートを実施しました。実際にECサイトをご利用されるお客様の貴重なご意見をいただく中で、サイトの挙動や表示速度、検索性などいろいろな課題が見えてまいりましたので、より使いやすいサイトに改善することでCVRを上げていきたいです。
西松屋にお越しいただくと分かりますが、実店舗は一棚にたくさんの商品を詰めて陳列しています。ECサイトは商品写真が並んでおり、カタログのように見やすく探しやすいため、お互いの利点を生かしていけたらと思います。

▲店舗運営本部 業務システム改革事業部 インターネット販売部
システム運用課 担当 
高見 和幸 様

ーECサイトのみならず、Webサイトの表示速度が遅いことはご利用者様のストレスとなり、ビジネス面で大きな損失を招きかねません。
弊社でもその点は大変重視しており、ebisumartにおいても表示速度の強化を行っています。
また、弊社はお客様サポートも重要視しておりますが、サポート面についてはいかがでしょうか。

龍見様:
ECサイト構築時からの開発担当者の方に専任でサポートいただけるので、非常に安心感があります。こちらからの質問にも迅速にお答えいただけますし、当社のことを知り尽くしている方がいるというのは大変心強いです。

小杉様:
ECサイト運営経験がなくてもストレスなく利用することができ、使いやすいシステムだと感じます。必要があればマニュアルもありますし、どうしても分からないときはサポート窓口へ問い合わせするとすぐにご回答いただけるので助かっています。

今後の展望 ━ ECサイトと実店舗でのスムーズでストレスフリーなお買い物を実現していく

龍見様:
実店舗での販売がメインである当社において、ECサイトの期待値を上げ、会社全体として盛り上げていけるよう、ECサイトを成長させていきたいです。
長期的には、EC売上を10%に成長させるよう予算組みをしています。
大きな目標値ではありますが、達成に向けてお力添えいただけたらと思います。

育児やご出産に必要な商品を手ごろな価格で、より便利に提供していくことは当社のミッションでもあります。そのためにコストは下げつつ商品の品質を保ちながら、ECサイトと実店舗でのスムーズでストレスフリーなお買い物を実現していきたいです。

西松屋チェーン様
お忙しい中 ありがとうございました。
(取材日:2023年12月)

<インタビュアー>
株式会社インターファクトリー
取締役 クラウドコマースプラットフォーム事業責任者
兼井 聡(写真右端)

PROFILE
会社名:株式会社西松屋チェーン
本社:兵庫県姫路市

SITE PROFILE
サイト名:西松屋公式オンラインストア
https://www.24028-net.jp/

株式会社西松屋チェーン様が運営するマタニティ・ベビー・子供用品専門の西松屋公式オンラインストアです。プライベートブランド「ELFINDOLL(エルフィンドール) 」や「SmartAngel(スマートエンジェル)」の商品をはじめとする子育てのための必需品を全国の実店舗同様、豊富に取り揃えています。登録したお子様の性別・年齢に応じたおすすめ商品をご提案する機能の他、充実した検索機能で欲しいアイテムをすぐに見つけることができます。

 

「ebisumart」について

提供会社:株式会社インターファクトリー
「ebisumart」はECパッケージとASPの両システムのメリットを兼ね備えており、常に最新・最適化されたクラウドコマースプラットフォームです。
サイトリニューアルやオムニチャネル、BtoB-ECなど、業界業種問わず累計750サイト以上の構築実績があり、お客様のニーズを迅速に反映しながら、EC事業の成長をお手伝いさせていただきます。

URL:https://www.ebisumart.com/


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