EC初心者が10分で理解するECサイトの制作の手順と費用相場


新規事業でEC担当者になったり、あるいは楽天やAmazonなどのショッピングモール卒業して、自社のECサイトの制作・構築を考えている方は、下記のような不安を抱えているのではないでしょうか?

「自分達でECサイトを作りたいが、どこに頼めばいいのか?」
「ECサイトの作成の手順は?予算は?」
「急にECサイトを作ることになったが、何から始めればよいのか?」

個人で初めてECサイトを作る場合は、まずは無料で誰でも制作できる「BASE」や「STORES.jp」を使いましょう。法人の場合はECサイト制作の依頼先や費用相場は「ビジネスの規模感」で変わってきます。ECの年商が1億円未満のECサイトは「ASP」で構築し、年商1億円以上は「ECパッケージ」や「クラウドEC」によって制作を依頼するのが業界の一般的基準です。

本日はebisumartでWEBマーケティングを担当している筆者が、初心者でもECサイト制作の手順と費用相場を10分程度で理解できるように詳しく解説いたします。

ビジネス規模で異なる3つのECサイトの制作方法!

まず、初めてECサイトをつくる方はご自身のビジネス規模を照らし合わせて、下記の費用相場を参考にしてください。

◆初めてECサイトを制作すときの費用相場

※ASPも厳密にはクラウドECに入りますが、この記事ではebisumartのような「フルカスタマイズ可能なクラウドEC」をクラウドECと定義します。

①個人の場合は無料ASPから始めよう!

もし、個人でECサイトをはじめられる方は、まずはBASESTORES.jpという誰でもカンタンにECサイトを作れる無料ASPがありますので、こちらでECサイトの制作をするのをおススメします。なぜなら制作費用が0円だからです。しかもEC制作は、まるでFacebookのアカウントを開設をするようにカンタンなので、予算が企業に比べて制限のある個人であれば、これを利用しない手はありません。

無料ASPは初期費用、月次費用とも0円ですが、商品が売れた時に「決済手数料」が3%から5%くらいかかります。(使うASPや商品の値段によって変わります)。

決済手数料:1,000円の商品がECで売れた場合の決済手数料は30円~50円

この決済手数料こそが無料ASPベンダーの収益源になっているので、無料でユーザーにECサイトを提供できる仕組みになっています。

月額1,000円程度のオプション料金を支払えば、ドメイン名を自由にしたり、分析機能が充実したりと、さらに機能を拡張してECサイトを利用することができますが、EC初心者であれば、最初のオプションは最小限にして、ECサイトを運営しながら、必要に応じてオプションを追加していくやり方が良いでしょう。

無料のECサイトについて、もっと詳しく知りたい方は、下記の無料ECの解説記事をご覧ください。

無料ECサイトの解説:【完全解説】無料でECサイトを開設するための4つの方法

また、これらの無料ECサイトには、サイト規模を大きくするにあたってデメリットがあります。例えばサイトの年商が高まり、機能が豊富な有料ASPへECシステムを変更する場合は、無料ECサイトで使っているドメインを使えないので、ECサイトのドメイン(URL)を新たに作らないといけない点です。

最初は小さい規模でECサイトを始める方であっても、将来的にECビジネスを拡大するつもりでしたら、最初から自分でドメインを管理が可能な有料ASPを利用するべきです。有料ASPを利用する場合は「ドメイン管理(所有権を自分にすること)が可能か?どうか?」を事前に情報収集しておきましょう。

②EC年商1億円未満の法人は「有料ASP」でECサイトを制作する!

ECのビジネス規模がまだ大きくない企業は「有料ASP」を使います。

また大手企業や、実店舗で儲かっている企業であっても新規事業で初めてECサイトを制作する場合は、まずは価格の安い「有料のASP」でECサイトをはじめた方が良いでしょう。

なぜならECサイトで商品を販売するのは思ったより大変で、WEBマーケーティングのノウハウがないと、ECサイトを成功させることはできないからです。つまり実店舗のノウハウとECのノウハウは顧客目線の追求という面では本質的には同じですが、それをサイトで実現するとなると、WEBマーケティングの専門知識と経験が必要になるからです。

※ECサイトでの集客や売上を向上させるマーケティングノウハウについては下記の3つの記事が、ECサイト初心者にとって必ず参考になる記事ですから、時間があるときに読んでいただくか、後日読まれる場合はブックマークして、一読ください。

◆ECで集客や売上をマーケティングノウハウを取り上げた3つの記事

① 自社ECサイト・ネットショップの集客方法を解説
② ECサイトの基本的なWEB広告と優先順位の解説
③ ECのプロが教える!ECサイトのCVRを高める7つの施策

ECのノウハウを積み上げ、売上がある程度確保するまでは価格帯の安い「有料ASP」でECサイトを制作するべきです。しかし、ご安心ください。ASPというと

「ASPは画面がカスタマイズできなさそう。。」
「機能が少なそう。。。」

という先入観があるかもしれませんが、それは昔の話で現在の「有料ASP」は、非常に多機能でECのフロント機能としては運営面ではほとんど不足がありません(フロント機能とはユーザーが接する商品画面や決済画面のこと)。

有料ASPは、多くのベンダーからサービスが提供されています。通常のEC業務であれば、大手が提供するASPで問題ありませんが、もし、あなたの会社の事業が「健康食品の定期販売」だったり「レンタル事業」「海外向けのECサイト」「BtoB」などの場合は、それに特化した有料ASPがありますので、Googleで検索して2社~3社に問い合わせてみてください。

ECサイトは1度導入してしまうと、ECシステムを入れ替えるための費用や労力の負担が大きいのです。ですから1社では決めず、2社~3社を検討して、コンペを行うことが大切なのです。ただし、5社以上は呼び過ぎで、どのベンダーが良いのか分からなくなるので、事前の情報収集で3社程度に絞っておくべきです。

事前の情報収集では、気になる「有料ASP」の公式ページには、必ず事例のECサイトが掲載されています。特にアパレル企業の事例が大切になってきます。なぜならアパレル業界のECサイトが最も多くの機能を要求される分野であり、アパレル企業のEC実績が豊富ということは、それだけ機能が豊富であることの裏付けになるからです。

そして、ECシステムの導入前にはに、事例企業のECサイトにアクセスし、ユーザーになったつもりで購入寸前(カートイン)まで行ってみましょう。デザインが比較的自由なASPでも、カートインの画面はカスタマイズできないことが多く、ECで購入寸前まで行うことで、そのASPの雰囲気がつかめるからです。

また、有料ASPの一部では、個別のシステムのカスタマイズ要件に対応する企業が増えております。ASPが提供するAPIや利用することで、比較的カンタンなカスタマイズに対応することが可能なのです。この点もサイト規模の将来性を踏まえて、EC担当者が事前に知っておくべきこととなります。

なぜならカスタマイズが可能なASPであれば、ECサイトを乗り換える必要が無くなる場合があるからです。ですから、企業にとっては比較的安価なASPと言えども、事前調査をしっかり行わないと将来、ECサイトの乗り換えやカスタマイズに必要以上のコストがかかってしまうのです。

③EC年商1億円以上の企業は「パッケージ」や「クラウドEC」を使う!

年商1億円以上ということは注文数が1日あたり100件を超えることも珍しくありません。ASPではECのバックエンド作業が非常に大変になります(※バックエンド作業とは在庫管理や出荷作業などのユーザーの目に触れない業務のこと)。ECサイト運営の効率が悪くなり、誤発送などのミスが多発しはじめます。

これを防ぐため、効率を上げるためにシステム連携が必要になるのです。下記の図をご覧ください。左の絵がシステム連携されていない様子です。各システムが連携されていないために、バックエンドの作業負担が大きいのです。しかし、それを「ebisumart」などのクラウドECやパッケージECでシームレスに連携させることで、作業効率が大幅に向上します。

◆クラウドECの「ebisumart」のシステム連携イメージ図

ECサイト構築ベンダー:ebisumartの公式ページ

年商1億円以上の企業のECサイトはバックエンド作業の負担を軽くするために、企業の顧客データーベースや、基幹システムなどのシステムとECサイトをシームレスに連携させる必要があります。これが可能なのが「パッケージ」「クラウドEC」なのです。

パッケージやクラウドECの選定も、コンペを行い3~5社に声をかけてみましょう。もし3社をコンペに呼ぶのなら、下記のように各社に声をかけるのがバランスが取れていると思います。

1社目:自社と付き合いのあるシステム会社
2社目:パッケージのベンダー
3社目:クラウドECのベンダー(例:ebisumart)

この3社をコンペに呼ぶと各社のメリットとデメリットが明確に見えるので、コンペで自社にあったベンダーを選ぶことができるはずです。

また、ECサイトの構築には、予算やセキュリティー、あるいは将来の事業からの視点も必要です。そういったポイントについては、下記の記事に詳しく書きましたので、これからECベンダーのコンペを行う方は参考にしていただきたい記事です。

参考記事:個人や企業が最適の「ECサイトを構築」するための必要な5つの視点

気を付けていただきたい点は、どんなに自社に合ったECシステムのベンダーであっても、自社の業務フローを明確に担当者がベンダー側に伝えることができなければ、ECサイトの構築は失敗する可能性が高くなります。

ベンダー側も、カスタマイズするECの要件がクライアント側で定義できない場合は、仕事を断ることもあるのです。筆者が聞いた話ですが、誰もが知る大手の小売百貨店でECのシステムリニューアルを検討しているのですが、何年経ってもリニューアルに着手した話が聞こえてきません。

おそらく、クライアント側のシステムが古く、ベテラン担当者も辞めてしまい、システムや業務フローを把握できいないために、リニューアルが進まないのでしょう。

このように、カスタマイズが必要な「パッケージ」や「クラウドEC」の規模感では、担当者が自社のシステムや業務フローを説明できる必要があるのです。もし、そういった担当者がいない場合は、コンサルに参加してもらい、自社の業務フローを整理してもらう必要があります。

※当記事ではゼロから作るフルスクラッチECは主にZOZOTOWNやオイシックスなどの超大手ECサイトの手法であり、ここでは解説しません。フルスクラッチのECシステムについては下記の記事で詳しく解説しております。

フルスクラッチで作るECシステムについて:大企業がフルスクラッチでECサイトを構築するたった3つの理由

それぞれ(無料ASP、有料ASP、パッケージ・クラウドEC)のECサイトの制作手順をステップ別に解説!

①無料ASPはたった3つの制作手順でECサイトが完成!

機能の制限されている無料ASPではECサイト解説までの手順は非常にカンタンです。

(1)無料ASPへの登録

「サイトURL」を決定し、ログインするための「メールアドレス」や「パスワード」を決定します。その際、オプション費用を払って、「独自ドメイン」か「サブドメイン」かを選択できますが、個人であるならばなるべく費用を抑えた「サブドメイン」が良いでしょう。なぜなら集客の面で「独自ドメイン」も「サブドメイン」も差がないからです。

(2)ECサイトのテンプレートの選択

無料ASPには数十種類のテンプレートが用意されています。そこから自社の雰囲気と合う画像を選びましょう。また選択したテンプレートからメインカラーなどを選択するこもできます。

ここでの注意点は、ECサイトのデザインに特にこだわりがない場合は、派手なデザインものを選ぶのではなく、シンプルなデザインテンプレートを選ぶべきです。

なぜなら個人が運営するECサイトの場合は、ユーザーはECサイトの世界観を求めているのではなく、純粋に商品の良しあしを見ているのであり、凝ったデザインよりシンプルなデザインの方が、ユーザーがネットショッピングにおいて、余計なことを考えないため、購入率の低下を防ぐことができるからです。

(3)商品登録

ECサイトで販売する商品を無料ASPに登録します。この作業が一番時間がかかります。しかし、だからと言って、絶対に手を抜いてはいけない作業です。なぜなら、ここでの登録作業の「写真」や「文言」で売上に相当影響するからです。

商品数が多い場合は、まずは登録作業に重点を置き、全ての商品登録終了後に、売れ筋(だろうと思われる)商品を中心に写真を複数枚いれたり、商品説明分を充実させてください。実際のお客さんから寄せられるよくある質問を掲載するのも有効です。

◆登録する主な項目

・商品名の登録
・商品価格の登録
・商品画像の登録
・商品説明文の登録
・商品の在庫数の登録

登録作業のよくある間違いは「SEO」を意識して、特定のキーワードを商品説明文に不自然に登録させるようなことです。10年以上前なら、効果はあったかもしれませんが、昨今のGoogleの検索アルゴリズムには通用しませんので、検索順位が上がることもありません。

そんなことをするよりも、商材ページに来てくれたユーザーが「どんな人(主婦なのか?50代男性なのか?)」「どんなことを気にするのか?」を想像し、ユーザーがECサイトを見て「確信を得られる(私の求めている商品はこの商品で間違いない!)」説明文を意識するべきだからです。これこそがWEBマーケティングなのです。

(4)テスト注文をしてみる

画面や商品の用意ができたら自分で商品を実際に購入にしてみて、注文までの流れを「購入者」と「運営者」の両方の観点から確認してみましょう。ASPに用意されているクレジットカード決済は、キャンセル機能がありますので、コストをかけないで、テスト注文を行うことができます。

実際の注文が来ても慌てないように事前に注文手順を確認しておきましょう。また、無料カートであっても、クレジットカード決済以外にも、代引き決済や後払い決済などが用意されている場合があります。ユーザーが利用する全ての決済方法で予行練習をしておきましょう。

②有料ASPのECサイト制作手順

ASPの利用のコツは「自社の運用フローをASPに合わせる」ことです。機能に制限があると言われているASPですが、ECとしての基本機能は充実しております。自社固有の業務フローをどうやって、ASPのシステムに合わせることができるかが?運営をスムーズにするコツです。

(1)自社に合った有料ASPの選定

2社から3社の有料ASPの資料を取り寄せたり、あるいは打ち合わせを行いASPベンダーを選定します。この時「あれもこれも実現」したいというのは、カスタマイズができないASPでは無理がありますから、下記の例のように要件を事前に決めておき、要件に優先順位をつけて、

◆ECシステムの要件の例

「画面は自社のデザイナーで自由に作りたい!」
「定期販売の周期を商品毎に決めたい!」
「使いたいECのツールが、このASPに導入できるのか?」

といった具合に、必須要件をもとにしてASPを選定します。システム連携のない通常のECサイトであれば、どの会社のASPを導入しても、要件定義の段階では差が感じられないことが多いでしょう。

そうすると価格で選定することになりますが、その前に「そのASP」を利用している知り合いを探して実際の使い勝手を聞いてみることや、ASPの事例ページから、そのASPを使っているECサイトを特定し、商品を購入する寸前(買ってみてもいいでしょう)まで試してみて、違和感などないか確かめてみてください。

ASPの大きな弱点の一つはカート周りの改修ができないことが多いことです。カート周りとは、商品をカートに入れて、決済するまでの画面や流れです。カート周りを確認してみるのも重要な選定手順のひとつです(例えば、購入寸前の画面のデザインが弱いASPは、ユーザーに不安を与えます)。

また、先にも述べましたが、ECサイトのデザインにこだわる場合に有料ASPを選ぶコツは、事例に「アパレルEC」が豊富なのか?という点です。なぜならECサイトの中でも、高いデザイン性や機能が要求される分野はアパレルECですから、アパレルECの事例は参考になるはずです。

そして、「定期販売」「BtoB」「越境EC」などが要件の場合は、それぞれに特化したECベンダーがおりますので、事前に「定期販売 ECASP」「BtoB ECASP」「越境EC ASP」などGoogleで検索すると、そのジャンルに特化したECベンダーが検索できますので、それらのベンダーもコンペに含めておきましょう。

(2)ECサイトの画面制作

有料ASPであれば、事前に用意されたテンプレートからECの画面を選択することもできますし、自社WEBデザイナーや制作会社に依頼して、画面をHTML・CSSを編集し制作することも可能です。テンプレートを使えば費用は追加でかかることはありませんが、制作会社に依頼すれば追加費用が20万~100万円程度かかります。

筆者の意見ですが、無理してWEB制作をしなくても、事前のテンプレートにはシンプルで優れたデザインのものが用意されているはずです。独自の画面デザインはECの採算が取れてからでも、遅くはありません。またECサイトを開設はなるべく早いに越したことはありません。テンプレートを利用することも検討してみましょう。

ECサイトのコツは「走りながら考えること」ですから、完全に整えてECをスタートするよりも

(3)商品登録

無料ASPでも解説したとおり、商品の写真と説明文が売上を左右する大きな要素です。下記の登録を行いましょう。

◆登録する項目

・商品名の登録
・商品価格の登録
・商品画像の登録
・商品説明文の登録
・商品の在庫数の登録

有料ASPであれば、商品登録を一括で行うための「CSVファイルのアップロード機能」が用意されております。大量の商品がある場合は、大変便利なツールですが、業務効率ばかり意識して「ユーザーの心が動かない商品説明文」ばかりでは意味がありません。

全ての商品の登録作業が終われば、主力商品を中心に、商品画像と商品説明分をしっかり作りこみ、それぞれのユーザーのシチュエーションに対応した、説明文を用意するべきです。例えば、同じ商品でも男性と女性では気にするポイントは異なります。社内でも良いですから、女性スタッフと男性スタッフの双方の意見を聞いて、商品説明に反映させましょう。

また、予算がある企業であれば「プロのライター」を雇って、実際に商品をライターに見せて説明文を書かせることで、売上に良い影響を与えることができます。

説明文に関しては、プロのライターであれば、競合他社の商品に差をつけることが可能です。ライターには商品写真を見せて書いてもらう場合と、実際の商品を提供して書かせる場合がありますが、後者の方が、ライターの商品に対するインサイトも多くなり、より良い説明文を書かせることができます。

(4)注文から発送までのフローを確認

画面や商品の用意ができたら、ECサイトの運営フローに不備がないか確認してみてください。フローだけでなく、注文したユーザーから見て、「確認メールの内容はわかりやすいか?違和感や不安を抱かないか?」なども確認してみましょう。ユーザーにとっては小さいテキスト文言ひとつで、購入するかしないかの分岐点になることがあるからです。

③「パッケージ」や「クラウドEC」でECサイトを開設するまでの手順

ASPと違い、パッケージやクラウドECの制作はシステム開発の部類に入るため、ECサイト開設までは早くても3ヵ月から半年かかります。1年以上かかることも珍しくありません。

下記の図の手順がパッケージやクラウドECの一般的な導入手順です。

◆ECサイトを自社用にカスタマイズして導入する5つの手順

年商1億円を超すECサイトの制作の場合は⑤の外部システムとの連携が重要になってきますので、ASPと違って、外部システムを含めた運用テストを行う必要があります。

また、パッケージやクラウドECでも、カスタマイズを行わないで導入する手法があり費用と開発時間を大幅に短縮することが可能です。外部連携や画面開発を後回しにして、まずはECサイトをリリースし、将来必要な連携はその時に行います。

パッケージとクラウドECの違いは?

パッケージとクラウドECの差は、システムの最新性です。パッケージは自前で用意したサーバーにインストールして使うため、ECサイトをオープンした瞬間からバージョンが古くなってきて、5年後には完全に時代遅れのECシステムになってしまうデメリットがあります。

しかし、クラウドECは、クラウド環境上のシステムを使いますから、システムが自動更新されるため、一度導入すると二度と、リニューアルが必要になりません。またセキュリティや時流(例えばスマホ対応などの時流)の機能なども、自動で実装されるのが、クラウドECの大きなメリットです。

弊社のebisumartもクラウドECなので、クラウドECの具体的な特徴を知りたい場合は、下記のebisumartの公式サイトをご覧ください。

ebisumartの公式サイト

ECサイト制作時の注意!自社に技術力がない場合はオープンソースは3つのリスクがあります

オープンソースでのECサイト制作はライセンス費用がかからずコストを抑えて、ECサイトを制作することができますが、事前に下記の点を押さえておきましょう。

(1)サポートが受けられない

無料のオープンソースには当然サポートデスクはありません。サポートのページや、掲示板を読み解いて自己解決しなくてはいけません。基本的な操作では問題は感じないと思いますが、オープンソースをベースにカスタマイズを自社で行う場合は、技術的な問題を自己解決していかないといけないからです。

(2)バージョンが古くなる

カスタマイズをしなければ、パージョンアップが可能な場合もあります。しかし、オープンソースをカスタマイズした場合は、ECシステムがバージョンアップできないケースがほとんどですから、セキュリティーに不安を抱くことになります。

(3)不具合(バグ)の責任所在が自社になる

無料で提供されているオープンソースの本体でバグがあった場合、責任の所在が自社になります。もしASPやパッケージ・クラウドECであれば、お金を払っているので、責任はベンダーになります。しかし、オープンソースの場合は全て自社で責任を負わなくてはなりません。

ECパッケージの中には、システム会社がオープンソースを自社で開発したものが有償で発売されていますが、そのケースの場合であっても「このバグは我々ではなく、オープンソース本体のバグです」となれば、責任の所在が不明になったケースも存在します。

以上の理由から、オープンソースでECサイトを制作する場合は、自社に技術力があり、リスクを全て負える場合には有効な手法ですが、そうでない場合は、オープンソースにはリスクがあることを覚えておきましょう。

付き合いのあるシステム開発会社にECサイトのノウハウはあるのか?

ある程度の規模の企業なら、自社システムの面倒を見てもらっている開発会社との付き合いがあると思います。ECサイトを新規に作る場合も、付き合いのある開発会社に依頼するケースがあると思いますが、その開発会社がECのノウハウがないと、大変なことになります。

例えば、筆者が聞いた実話ですが、とある大手事業者が飲食のECサイトを、自社のシステムを担当している会社にECサイトを依頼したのですが、出来上がったECサイトには、通常必須とされている「会員登録機能」が無かったのです。

これは開発会社に悪意があったわけではなく、顧客の要件をもとにECサイトを作ったために、要件に無かったために会員登録機能が実装されなかったのです。もしECシステムベンダーであれば「会員登録機能」を提案されるため、このような事態にはならないはずです。

このようにECサイトにはECサイトの独自のノウハウがあるため、ECサイトを作る場合は、ECサイト構築の実績が問われるのです。

「集客に優れている!」「SEOが強い」というECのプラットフォーム選びで騙されてはいけない!

個人であっても、企業であってもECのプラットフォーム選びで騙されてはいけない文言

「集客に優れたプラットフォーム」
「SEOが強いECシステム」

というような文言です。結論から言えば「集客」や「SEO」に優れたECプラットフォームなどは存在しません。なぜなら、集客やSEOというのはプラットフォームの力量の領域ではなく、EC担当者の領域であり、それらはプラットフォームによって変わるものではないからです。ですから、このような文言で訴求しているECプラットフォームは疑ってかかるべきです。

ただし、下記の文言は問題ないでしょう。

「ショッピングモールの〇〇と連携」
「SEOのメタタグの設定が完全に設定できる」

確かに、これらはプラットフォームの領域であり、これくらいの訴求文言であれば、問題はありません。

しかし、筆者の主観ですが連携先のプラットフォームが「Amazon」や「楽天市場」あるいは「Yahoo!ショッピング」「メルカリ」「ZOZOTOWN」など、誰でも知っているようなショッピングモールでなければ効果は限定的ですし、SEOのメタタグ設定もGoogleが優秀になるにつれて意味が薄れてきたので、やはり、これらがECの集客効果としては限定的と言わざるを得ないでしょう。

ECシステムの乗り換え(引越し)に気を付けるべき3つのこと

もし、既存のECシステムから、新しいECシステムに乗り換える場合には、以下の3点を事前に知っておかなければ、なりません。

①ユーザーがクッキーでブラウザーに登録しているECサイトの「ID」と「パスワード」は無効になる

ECシステムが変更になると、通常の場合、既存ユーザーが利用しているブラウザーに登録してあるECサイトのIDとパスワードが無効になります。つまり、今まではユーザーが会員ログインの際に、自動ログインを行っていたものが、再度ユーザーにログイン認証を求められることになり、既存会員の離脱の原因になります。

※筆者はIT技術者ではないので、これを回避する方法があるのかもしれませんが、聞いたことはありませんし、解決策はわかりません。

ですから、ECシステムをリニューアルした際は、会員の離脱が起こらないようにログインを促進するキャンペーンや仕組みを同時に考えておくべきでしょう。

②前のECサイトからSEOの設定を引き継がないと、アクセス数が落ちる

例えば、リニューアル前のECサイトで流入が多かったURLなどを、何もリダイレクトの設定をせずに、新しいECサイトに変更し、異なるURLにしてしまえば、SEOが弱まり一気に流入数が減ります。

こうならないためにも下記のポイントを踏まえる必要があります。

◆ECリニューアル前に把握すべき3つのポイント

①リニューアル前にSEOが強いURLを把握
②上記URLに対してリダイレクト設定、あるいはリニューアル後にも同じURLを残す
③旧URLのコンテンツを新URLでも引き継ぐ。情報を削らない

自然検索(SEO)で流入してくるユーザーは、コストがかからず最良のお客さんです。そういったユーザーをリニューアルで失うのは本当にもったいないことですから、事前に上記の3つを確認しておきましょう。

③リニューアルしたECサイトでスマートフォン対応を進めて、CVRが下がることも!

例えば、新しいECシステムへのリニューアルとともに、スマートフォン対応のためのレスポンシブデザインにECシステムをした場合、スマートフォンサイトではCVが向上しても、PCサイトではCVRが下がることがあります。

当たり前のことですが、レスポンシブデザインではPC画面もスマートフォンのようになるので、PCではユーザーにとっては見にくい画面となるのです。そのため、大手EC事業者では特にレスポンシブデザインを採用しないのがトレンドとなっております。

PCでの購入は一定数あるため、スマートフォンとPCをそれぞれに最適化したECシステムこそが、売上をあげるためには最良のECサイトと言えます。

ECサイト制作前に3年先までの計画表を作ろう

ECサイトを制作する前にカンタンなもので構いませんので、ECサイトの計画用を作っておきましょう。計画は目標を立てることで作る事ができます。例えば、

「1年後には月商100万円を突破」

という目標を立てたのなら、12カ月間でどのように売上を推移していけば良いのかがわかりますし、必要なアクションも見えてきます。そしてその計画表には売上だけでなく、運営にかかる月次のコストの項目も作りましょう。売上とコストを管理することで、費用対効果や減価償却を意識することができ、その先には

「ECサイトにはどういった機能が必要なのか?」

が見えてくるからです。

ECサイト運営はつまずくことが非常に多いです。特に集客には、多くのEC事業者が頭を悩ませています。まずはECサイトをしっかり制作してスタートし、ノウハウを貯め、改善を行っていきましょう。そしてその前に、計画表を必ず用意しましょう。

ECサイトを構築するのはカンタンな時代になった!ECサイトで難しいのは難しいのは集客!

ECサイト構築のためのソリューションやベンダーが数多くなったこともあり、2000年代初頭よりECサイトを持つことは個人も企業、随分とカンタンになりました。現に無料で3分でECサイトを構築することも可能です。

しかし、ECサイトを作ることと、ECサイトで成功することとでは全く違うノウハウが必要となります。なぜならECサイトへの集客にはWEBマーケティングのノウハウが必要となり、そのノウハウや経験を持った人材は、業界には非常に少ないからです。さらに、そういうったスペシャリストを雇うにしても、それに見合う年収は大手企業など、名の通った企業でなければ困難です。

ですから、予算の少ない企業であれば、自社でECサイトに集客するためのノウハウを積み上げる必要が、KPIを定めて、積極的に施策を行い、失敗と成功を重ねるのが近道となります。

そのためのECサイトの構築のコツは、最初から完璧なものを作るのではなく、ある程度のECサイトを制作し「走りながら考えるEC運営」を行っていくことです。最初から「完璧なECサイトをまずは作る」ということでは、ECサイト構築に時間がかかり、なかなかノウハウを積み上げることができなくなるからです。

まずはECの運営を行い、必要な機能やデザインは、フェーズを分けて開発を行うようにしましょう。


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