ヤマハミュージックジャパンが BtoB-ECサイトでクラウドECシステムを選んだ決め手


BtoB-EC市場が急速なスピードで成長しています。
経済産業省が発行するデータによると、2018年における日本のBtoB-EC市場規模は344兆2,300億円、EC化率は30.2%(*)であり、BtoC-EC市場と比較すると約20倍となりました。しかしながら、未だECを導入していない企業が大半で、「電話や紙面で受注したデータを社内システムに手入力している」というアナログな業務を行っている事業者様も少なくありません。今回は、ヤマハ製品の外部修理を行う委託事業者様向けBtoB-ECサイトをリニューアルした株式会社ヤマハミュージックジャパン カスタマーサポート部の皆さまに、クラウドECシステムを選んだ決め手をお伺いしました。 (*「平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」(2019年5月16日発行)より引用)

 

<対談者プロフィール>
株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部
部長 赤平 康之 様
技術サポートセンター
センター長 今野 文智 様
主事    日原 直洋 様
主事    原 由賀里 様
主任    森  夏子 様

 

株式会社インターファクトリー
取締役CMO 三石 祐輔(インタビュアー)

 

 

◆(会社概要)ヤマハ製品を修理する外部修理委託事業者様に向けて、サービスパーツをECで販売

株式会社ヤマハミュージックジャパン 赤平様(以下、赤平様):
ヤマハミュージックジャパンは、ヤマハ株式会社100%出資の国内販売会社です。
日本国内において、楽器や音響機器の卸販売から「ヤマハ英語教室」などで知られる教室事業まで、幅広く事業を展開しており、音や音楽に関わるさまざまなサービスをお客様に提供することが私たちの大きな役割となっています。

私たちが所属するカスタマーサポート部では、ヤマハ製品をご利用いただくエンドユーザー様に向けてアフターサービスを提供しています。
アフターサービスの方法としては、エンドユーザー様から直接お問合せいただき、修理サービスを行うものと、電子楽器や電気音響製品を代理販売していただく販売店や外部修理委託事業者の技術者様を通して行うものがあります。

▲株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部 部長 赤平 康之 様

株式会社インターファクトリー 三石(以下、三石):
今回のECサイトはどのような役割をしているのでしょうか?

赤平様:今回リニューアルをしたECサイトは、2つ目にご紹介した販売店などの外部修理委託事業者様に向けたサービスパーツを販売するために作られたBtoB-ECサイトです。
これまでもBtoB-ECサイトはインハウスで運営していたのですが、パーツの在庫照会用と注文用のサイトが別々のアプリケーションで動作していたため、一貫性のないシステムでした。
近年、Eコマースが盛んになってきていることを受けて、私たちのパートナーである技術者様がより簡単にサービスパーツを購入することができる仕組みを作りたいと考え、ECサイトをリニューアルすることに至りました。

三石:ebisumartをご利用いただくユーザー企業様を業態別に見てみると、BtoC-EC:BtoB-ECでは、およそ7:3の割合です。市場規模は大きいものの、ご相談件数はBtoC-ECのケースが多かったのですが、最近お問合せいただく内容ではBtoB-ECに関するご相談が顕著に増加しているように感じています。
私たちとしてもBtoB-EC事業者様のご要望にお応えするために、今年から専任チームを設立し、BtoB-ECサイトに特化した機能をリリースすることを進めています。
サイトのリニューアルが決まってから、ECシステムベンダーを選定する際に、ebisumartを知ったきっかけは何でしょうか?

◆(ebisumartを知ったきっかけ)システムの特徴から基盤の内部まで複数のシステムを比較―自社の要望が本当に実現できるかを精査した

株式会社ヤマハミュージックジャパン 日原様(以下、日原様):
プロジェクトが始動し、当然ebisumartだけではなく、いくつかのシステムを選び、様々な観点から評価をしていきました。
システムを選定する段階で、ebisumartの名前は自然と挙がってきましたね。
選出したシステムの強みや弱みを比較しながら選んでいく方法は、他の事業者様においても一般的な選定方法だと思います。
そのうえで、私たちが望むものかどうかは、システム基盤のかなり内部まで見ないと分からないと考えていたため、その点を細かく確認しながら、選定していきました。

▲株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部 技術サポートセンター
主事 日原 直洋 様

◆センスの良さとコストバランス―ebisumartへの決め手は

日原様:プログラムの動きを見ていると、システムの中身がどうやって構成されているのかを大体想像することができます。実際に動かしてみると、色々なコンポーネントがどのように考えられていて、どのように実装されているかということが、ある程度分かってきました。
それを実際に確認したうえで、「ebisumartはコンポーネント構成が洗練された状態で作られているな」ということを非常に強く感じました。

三石:技術的な観点からお褒めいただき、ありがとうございます。また、その他の決め手として「コスト面」を挙げていただいておりますが、これはランニングコストでしょうか?

日原様:イニシャルコストとランニングコストの両方ですね。これまではずっと、インハウスで運営していました。社内で運営することは一見コストが安いように見えて、実はそれほど安くもない、ということもあります。
そのため、リニューアルをする時はクラウドシステム前提で検討しており、その上で、どのシステムベンダーに依頼をするか検討していました。

三石:ebisumartはクラウドシステムとして販売をしているのですが、国内の大手EC事業者様からECサイトリニューアルのご相談をいただく時に、現場担当者はクラウドシステムを採用したいけれど、最終決定をくだす経営層の中には、「クラウドってセキュリティの面で大丈夫なのか?インハウスで運営していた方が安心ではないか?」と考えられる方が多い、というお話をいただくことが少なくありません。
貴社では、クラウドシステムの導入にあたりそのような懸念はありましたか?

日原様:今回のプロジェクトに関していうと、その点は問題にはなりませんでしたね。数年前に別のクラウドツールを導入する際に、そういった議論は十分されました。大切な顧客データを保有するのに何が最善かという精査を何度も行ったうえで、結論が出ていたので、クラウドという仕組みに対する懸念はありませんでした。

◆ebisumartを利用して感じたメリット

―「カスタマイズの自由度と柔軟性」

日原様:一般的な考えとして、インハウスの方がカスタマイズしやすく、クラウドシステムはカスタマイズが出来ないという先入観があると思います。しかしebisumartでは、APIを公開することで、基盤となる中身の部分と私たちEC事業者が活用することができる部分を切り離しているので、「ここから先は自由にしていいよ」という部分は自由に機能を開発することができました。
このようにAPIできちんと分離していることで、それぞれが独立しているため、インターフェースが定義されながら自由度が広がっているという点はとても魅力に感じています。

―「ユーザーフレンドリー面でも満足する操作性」

また、利用するお客様は既に、「ECサイトとはこういうもの」というイメージを持っていると思います。その方たちが初めて使っても迷わないような操作性を持つユーザーフレンドリーさも感じました。

―「稼働パフォーマンスとコストのバランス」

稼働パフォーマンスとコストのバランスも均衡がとれているように感じています。ユーザー企業側としては、システムがこのくらい稼働するのであれば、それに合った機能が装備されていてほしいという要望があるのですが、その点とコストに関してもちょうどバランスが良かったと感じています。

◆技術者様の煩雑な作業を削減したいーリニューアルで実現したサイトの機能

日原様:私たちの部署では、これまでお客様からご依頼いただいた修理事例を統括するデータベースがあり、そこでは「このモデル製品において、このような症状が発生した場合は、このサービスパーツを使用し、修理を行う」というデータを細かく蓄積しています。

このデータを今回リニューアルしたECサイトに応用したいという思いがありました。
日々修理のお問合せいただく技術者様に対して、私たちは「代行修理をしていただく技術者様には、なるべく手間をかけずにヤマハ製品を修理していただきたい」と考えています。


技術者様がサービスパーツを発注する行程で発生していた
・修理症状ごとに、購入するサービスパーツをマニュアル冊子で調べる
・マニュアル冊子から長い商品IDを手入力して注文する

という煩雑な作業をなくすため、リニューアルをしたECサイトではこれまで技術者様からいただいた修理事例別に必要なサービスパーツを表示し、クリックをしてカートに該当のサービスパーツを入れていくだけ、という仕組みを実現することができました。

◆社内業務の効率化も実現したい

株式会社ヤマハミュージックジャパン 今野様:今まで運用していたインハウスのBtoB-ECサイト経由の受注率は約50%でした。理由は、ユーザーである技術者様にとっての使い勝手の悪さもありましたが、一番は、販売店の商品種別契約に準じた受注の制御が不完全だったため、一部が人手による注文入力となっていた点が大きかったのです。
今回の新システムに、販売店の商品種別契約をチェックし制御する機能をカスタマイズで組み込んでもらったことで、こういった商品ジャンルのパーツ注文も自動化でき、運用開始後2か月でECサイト経由の受注率を60%まで向上させることができました。
また、FAX注文や返品処理に関してもより容易に入力できる仕組みを構築し、ebisumart標準の「受注一括アップロード」機能を用いてシステム登録することで、FAX注文の入力時間が約半分、返品処理に関しては処理時間を限りなくゼロにまで減らすことができています。
今後もお客様にとってより一層使い勝手の良いサイトにしていくことで、ECサイト経由の受注率80%を目指し、社内業務のさらなる効率化も実現したいと考えています。

▲株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部 技術サポートセンター
センター長 今野 文智 様

◆(今後のサイト機能として)お客様にとってより使いやすいサイトにするために、ebisumartへ期待すること

株式会社ヤマハミュージックジャパン 原様:サイトリニューアル後、実際にご利用いただく技術者の皆様からポジティブなご意見を多くいただいておりますが、よりストレスなくご利用いただくため、今後もサイトの改善を行ってまいります。
例えば、技術者様が修理先でメモに控えた複数のサービスパーツを、後でECサイトにてまとめて検索するケースがあります。それらの検索結果として、サービスパーツを表示する順番も様々なソート方法があるだけで、技術者様の作業工数を削減することができると考えているので、今後の機能アップデートに期待しています。

▲株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部 技術サポートセンター
主事 原 由賀里 様

株式会社ヤマハミュージックジャパン 森様: BtoB-ECサイトでは一度にご注文いただく数も大量であるため、購入履歴の検索機能などに関しても普段皆さんが日常で使っているBtoC-ECサイトより、更に精度の高いものが求められていると考えています。
また、BtoB-ECサイトでは技術者様がサービスパーツを注文するだけではなく、販売店の責任者様や経理ご担当者様が経理業務としてご利用いただくこともあります。そのため、様々な部署がこのECサイトをご利用いただくことを想定しながら、皆様にとって使いやすいBtoB機能を更新していただきたいと考えています。

▲株式会社ヤマハミュージックジャパン
カスタマーサポート部 技術サポートセンター
主任 森 夏子 様

◆今後も顧客利便性を向上させ、
ヤマハアフターサービスの中心的システムとして活用していく

赤平様:今回のリニューアルで、BtoB向けのサービスパーツ販売のEC化という大きな目標を実現することができました。
今後はBtoB向けだけでなく、BtoC向けの部分で何が出来るかを検討していきたいと思っています。もちろんこの課題を実現するためには、決済方法などのBtoCならではのハードルを乗り越えないといけません。
ヤマハ製品をお使いいただいているエンドユーザー様は、全国各地にたくさんいらっしゃいます。全てのエンドユーザー様に、より便利な形でお届けできる方法を考えていきたいです。


ヤマハミュージックジャパン様、
お忙しい中 ありがとうございました。
(取材月:2019年7月)

PROFILE
会社名:株式会社ヤマハミュージックジャパン
本社:東京都港区

SITE PROFILE
※法人会員向けサイトのため、サイトは非公開です。
株式会社ヤマハミュージックジャパン様が運営する「サービスパーツWEB注文システム」。
楽器店や家電量販店、オーディオ専門店など、法人のお客様向けに様々なサービスパーツを取り揃えています。当サイトでは基幹システムとの外部連携や過去の修理事例を検索して該当のパーツを注文できる仕組みを実現しています。


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