【2017年版】中国のECサイト市場の取引額ベスト10のサイトとは?

急激な成長を遂げる中国のオンライン市場、2017年に三菱東京UFJ銀行(中国)有限公司から発表されたレポートを見ると2016年度の市場規模は23兆元(368兆円※1元を16円で計算)になります。その巨大な市場でどのようなECサイトが中国でシェアを獲得しているのでしょうか?

ネット小売り市場において中国で1番シェアを獲得しているECサイトはアリババグループの「天猫(Tmall)」で、B2Cネット通販の市場シェアの57,7%と過半数を占めています。2位の「京東(JD.com)」25.4%であり、この2社で中国のECサイト市場はほぼ独占していると言っても良いでしょう。

しかし、中国のEC市場は巨大であり、シェアがわずか1.3%のアマゾン中国であっても1兆円を超える取引額があり、中国の小売り市場がいかに巨大なものかが理解できると思います。(参考:2016年度の楽天の日本国内取引額は約3兆円)

本日は巨大な中国ECサイトのランキングや市場規模についてインターファクトリー(ebisumart)でWEBマーケティングを担当している筆者が解説いたします。

中国ECサイト取引額ベスト10!1位は「天猫(Tmall)」

2017年に三菱東京UFJ銀行(中国)有限公司から発表されたレポートをもとに中国のECサイトの取引額のベスト10を取り上げてみました。まずは下記のグラフと表をご覧ください。

2016年の最新!中国B2Cネット通販市場シェア

上記のグラフをもとに、表にしたものが下記になります。

(参考データ:2016年度の楽天の日本国内取引額は約3兆円

※2016年度の中国ネット小売市場(BtoC)の取引規模5兆3288億元と、1元を16円で上記金額を算出。

データ参照先URL:BTMU(China)経済週報 2017 年 6 月 21 日 第 353 期

天猫(Tmall)と京東(JD.com)の2強で83.1%のシェアを独占!

上記の図を見ると、中国のECサイトはこの2社でほぼ市場を独占しています。前年度(2015年度)のこの2社のシェアは80.8%であり、2016年度は2.3%も上昇しており、この2社の寡占化はさらに進んでいます。3位以下のECサイトにとっては厳しい状況です。

苦戦する中国市場でのAmazon!中国市場では8位

世界中でシェアを独占しているAmazonも中国市場では苦戦しています。中国のECサイトでの取引額は8位です。この背景には中国政府が規制により、中国企業を保護してきたことがあげられますが、中国でのネットビジネスが難しく、他国での成功モデルが通用しないことが原因にあります。

そんな中、Amazonは最大のライバルの「天猫(Tmall)」に出店しました。これは日本で言えばAmazon Japanがが楽天モール内に出店するようなもので、世界一のAmazonでさえ中国市場では、このような手段を使わなくていけないほど、難しい市場であることがわかります。

参考サイト:「tmall」に競合のアマゾンとテンセントが出店。“勝つためには手段を選ばない”中国EC市場

CtoCがメインだった中国でBtoCのECサイトが伸びている理由とは?

元々中国でのネット取引はCtoCがメインでした。しかし、2015年にはBtoCの取引額がCtoCを上回り52.1%となり、2016年度には55.3%となりました。

◆中国ネット通販市場の取引モデル構成(C2C VS B2C)

データ参照サイト:BTMU(China)経済週報 2017 年 6 月 21 日 第 353 期

この背景には、中国ネット通販市場の成熟化及び、偽物が多く出回っている市場において「天猫(Tmaill)」や「京東(JD.com)」のようなECサイトがユーザーから信頼されていることがあります。そして中国人ユーザーは、商品を検索するときは、検索エンジンではなくモール内で検索することから、2大モールのシェアがますます伸び、BtoC市場を牽引しているのです。

さらに、中国で急激にスマートフォンが普及。スマートフォンでカンタンに決済できる支付宝(Alipay)や微信支付(WeChat Pay)によるキャッシュレス化がBtoCのECサイトを成長を押し上げており、中国人ユーザーにECサイトでの買い物をいっそう身近にさせています。

対前年比25.5%!急激に成長する中国EC市場規模

下記の青いグラフは取引額赤いグラフは伸び率を表します。

◆中国EC市場取引規模の推移

三菱東京UFJ銀行(中国)有限公司から発表されたレポートによると、2016年の中国EC取引額は対前年比25.5%増の22兆9700億元(384兆円)なりました。その内訳は以下の通りです。

・B2B市場取引額         16兆700億元(20.1%増)
・ネット小売市場取引額(BtoC) 5兆300億元(39.1%増)
・生活サービスEC取引額        9700億元(データ無)
※生活サービスECとは、旅行・交通・飲食デリバリー、教育、医療の分野

数年前まで、中国のインターネット業界には、ECサイトに偽物商品があったり、シャドーバンキングなどの詐欺行為が社会問題となっていました。

しかし、2015年3月に中国国務院(中国における内閣)が打ち出した「インターネット+」という計画を打ち出しました。この政府の計画によって、急激に中国におけるインターネット取引の健全になりつつあります。こういった政府主導の動きの速さも中国の特徴です。

中国政府が打ち出した「インターネット+」とは?

インターネット+とは、政府工作報告では下記のように定義されています。

「モバイルインターネット、クラウド、ビックデータ、Iotと近代製造業とを連携させ、ECや業界向けインターネット、インターネット金融などの健全な発展を促進する」

この計画により、中国は世界で最もオンライン取引が進んだ国になり、下記分野において

①決済
②振込
③貸付
④保険購入

世界でも例を見ないキャッシュレス化が進んでいます。これらを背景に中国のあらゆる分野において力強く発展しており、これらの新技術が、EC市場の急激な成長を後押ししているのです。

現に、中国のデジタル決済市場は米国の約50倍に達したのです。(※下記サイトを参考にしました)

参考サイト:「インターネット+」、中国のデジタル経済が「世界の先駆者」に

今ではこういったキャッシュレス技術は、世界の見本になっております。

最新の中国EC業界のトレンド

中国EC業界における最新のトレンドを2つ紹介いたします。

①チャット問い合わせのAIの利用が増加する

日本ではあまり浸透しておりませんが、中国のECサイトではチャットによる問い合わせが広く浸透しております。

その背景には、中国では偽物商品が多く、ユーザーもチャットでしっかり商品を確認してから購入したり、あるいはチャットはログが残りますので、そのログを何かあった時のためのエビデンスできるため、中国のECサイトでは、必須の問い合わせ方法になっています。

中国ECサイト最大手のアリババでは、「シャオアイス」というマイクロソフトが開発したAIを活用し、購入したい商品の評判を調べ、チャットでサポートしてくれます。本格的な問い合わせ対応は無理のようで、一部機能に限っていますが、チャット問い合わせが多い中国では、AIの進化に伴いAIによるチャット対応が普及していくのは間違いありません。

②アリババのスマートスピーカー「Tmall Genie」はECサイトに対応!

AmazonやGoogleから発売されたスマートスピーカーですが、中国のECサイト最大手を要するアリババからも「Tmall Genie」が発表されました。

・音楽再生機能
・ニュースの読み上げ機能
・スマートフォームの制御
・ECサイト「Tmall」での買い物

スマートスピーカーには、声を聞き違えるという課題がありますが、Tmall Genieは声紋認識機能により利用者を特定することができます。

中国人が越境ECでの日本製品の購入額は約10兆円!日本企業にとって大きなチャンス!

以前のブログ記事でも触れましたが、中国国内から日本製品を購入する越境EC。この越境ECによって、2016年度は約10兆円も購入されました。2020年には倍の20兆円の市場規模になることが予想されています。

上記のデータは経済産業省の最新の調査結果より引用:平成 28 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

しかし、この巨大な市場に対して、越境ECを構築するのはカンタンではありません。以前のブログでも触れましたが、特に集客面です。すでに中国で認知されている商品の場合は苦労しませんが、認知されていない場合は一筋縄ではいきません。※中国向け越境ECを検討されている方は、下記の記事をご覧ください。

中国向け越境EC構築のポイントと実現する3つの方式とは?

もし、越境ECを成功させることができれば、莫大な利益を生むことができます。

まずは本日紹介した中国の2大ECサイトの天猫(Tmall)と京東(JD.com)には日本企業向けモールが用意されておりますから、出店を検討してみてはいかがでしょうか?

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