KDDIエボルバがサイトリニューアルで法人、個人向けに行っている電報サービスとは


法人と個人によってユーザーの利用頻度や利用用途などが異なる場合、ECサイトでの展開方法についてお悩みのEC事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

それぞれのニーズに合わせたECサイトを構築することで、ユーザーの利便性が向上し、リピートしてもらいやすくなります。

今回は、さまざまなシーンで利用できる電報サービス(※)を提供されている株式会社KDDIエボルバのご担当者様に、サイトリニューアルの際にこだわったポイントや、ebisumart導入後の効果についてお伺いしました。

(※)特定信書便事業者が提供する電報類似サービス

※インタビューは新型コロナウイルス対応として、マスク着用、換気といった感染予防対策を徹底した上で実施し、写真撮影時のみマスクを外しています。

<対談プロフィール>
株式会社KDDIエボルバ(現在:アルティウスリンク株式会社※)
自主事業本部
電報サービス推進部 でんぽっぽ運用グループリーダー
渡邉 努 様

自主事業本部
電報サービス推進部 115運用グループ
中里 清美 様

株式会社インターファクトリー
取締役CMO 三石 祐輔(インタビュアー)

(※)KDDIエボルバは、りらいあコミュニケーションズと経営統合し、2023年9月1日に「アルティウスリンク株式会社」となりました。

BPO事業や電報サービス「でんぽっぽ」を提供するKDDIエボルバ

株式会社KDDIエボルバ 渡邉様(以下、渡邉様):
KDDIエボルバは、コンタクトセンターをメインに、BPO事業を行う企業です。
KDDIグループで培ったノウハウと高品質・最先端のサービスで多彩なサービスを提供しており、冠婚葬祭シーンに欠かせない電報サービス「でんぽっぽ」を提供しています。

KDDIエボルバでは、2008年7月、インターネットから申し込みできるKDDIグループ電報サービス 「でんぽっぽ」を開始し、2016年2月よりKDDIの固定電話や、auのキャリアをご利用いただくお客様に115ダイヤルで電話受付ができるサービスを開始しました。

「でんぽっぽ」では、祝電や弔電の台紙だけではなく、利用シーンに合わせたお祝いに喜ばれるギフト電報のぬいぐるみや、弔電にお偲びの気持ちを添える線香などの商品を扱っています。

電話受付とインターネット受付の両方に対応し、クレジットカードやケータイ3社のキャリア決済など決済手段を拡大することで、法人や個人のお客様に利便性を提供する電報サービスとして成長しております。

▲お祝い電報用の商品。
ペーパークラフト手法で作る立体的な「クラフトブックス」の他、
伝統工芸品のような「うるし電報」は海外のユーザーからも喜ばれるそう

▲お悔やみ電報用の商品。
こだわりの台紙にもかかわらず、多くの商品が最短で当日中にお届けでき、
急な訃報へのお悔やみの気持ちを弔電で伝えることができる

━個人向けと法人向けサービスとを分けられた経緯を教えてください。

渡邉様:
法人のお客様は取引先への祝電や弔電の利用頻度が多くあるため、専用の会員メニュー設定が必要になります。
対して、個人のお客様は会員登録するほど利用頻度が多いわけではなく、お客様ごとのニーズに合わせた設定が必要であることから、法人向けと個人向けのECサイトを分けてサービスを開始しました。

そのため、法人向けのECサイトでは会員登録をすることで、アドレス帳の登録機能や請求書の設定など使いやすい機能を装備したECサイトにし、個人向けのECサイトではあえて会員登録の機能を作らず、必要なときに簡単にスマートフォンからお申し込みいただきやすいような、利便性を追求したECサイトにしています。

ebisumart導入の決め手 ━ クラウドプラットフォームでセキュリティ面が安心に

渡邉様:
ECサイトを立ち上げた背景には、インターネットやスマートフォンの普及、コロナ禍の影響などを受けてさまざまなサービスをECサイトから申し込む機会が増えたお客様に、慣れ親しんだ環境で「でんぽっぽ」をご利用いただきたいという想いがあります。

実際、「でんぽっぽ」のサイトは、リニューアル前の2020年度の段階で、スマートフォン経由の接続が全体の6割以上という結果がありました。

電報は、急ぎの手配が必要になるケースがあります。当日配達の申し込みも受付する「でんぽっぽ」だからこそ、法人・個人のお客様を問わず、パソコンからでもスマートフォンからでも直感的に利用できる操作性、デザイン性に優れたECサイトが必要でした。検索や検討、購入まで完結可能な環境を提供することで、多くのお客様のニーズに応えた利便性の高いサービスを届けることができると考え、ECサイトでのサービスを開始しました。

━ebisumart導入のきっかけについて教えてください。

渡邉様:
まず、サイトリニューアルをした経緯は、フルスクラッチで構築していたリニューアル前のサイトが、セキュリティ面で課題に感じていたことが挙げられます。

サイトリニューアル前はフルスクラッチで一から構築していたため、カスタマイズをしやすい点は良かったのですが、セキュリティの最新化、OS/ミドルウェアのバージョンアップ対応には工数や費用がかかってしまうという課題がありました。

ebisumartを導入したきっかけは、配送会社との連携機能をカスタマイズ対応するなど柔軟な開発を提案いただけた点です。

電報の一番の特徴は、急な弔電にも対応するために、当日配達が発生することです。
当日配達が間に合うよう、配送会社への早急な申し込みや、逐次配送会社からの配送状況のデータを更新する必要があります。
その他にも、当日配送以外の申し込みを配送会社と連携したことで、離島も含め基本的に3日以内には全国に配送できるようになっています。

また、クラウドであるebisumartを利用したことで、全て最新のシステムになっており、固定運用費の中で運営できる点にメリットを感じています。

▲株式会社KDDIエボルバ 自主事業本部 電報サービス推進部 でんぽっぽ運用グループリーダー 渡邉 努 様

━リピーターを増やすサービスの工夫について教えてください。

渡邉様:
リピーターを増やす工夫として、ソープフラワー、サンリオのキャラクターぬいぐるみなど、当社オリジナルの電報商品の販売や、100種以上のシーンに合わせた文例を用意しています。

また、当社の場合、法人のお客様の利用頻度が多いことから、KDDIキャリアをご利用の法人のお客様が購入された際は、支払い方法で合算請求が選択できる機能をもたせるなど、利便性を追求しています。
請求書についても、月末払い、10日締め、20日締めなど、法人のお客様のニーズに合わせて発行できるよう対応しております。

そして、毎月法人会員向けにメールマガジンを配信し、「でんぽっぽ」の紹介を行ったり、イベントに合わせた対応も行ったりしています。

イベントについては、例えば6月は株主総会を開催する企業が多いため、電報と一緒に、胡蝶蘭や生花もお送りできるよう、フラワーショップと連携して対応しています。

今後の展望 ━ 電報をより気軽に想いを伝えるツールへ

株式会社KDDIエボルバ 中里様(以下、中里様):
「でんぽっぽ」のシステム担当として、まずは「でんぽっぽ」がWeb検索で上位表示されることを目指しています。
そのため、ebisumartでSEO対策や法人向けのさまざまな機能が標準化していくことを期待しています。

また、「でんぽっぽ」のサービス面では、電報を「堅苦しいもの」ではなく、より「身近なもの」としてお客様に利用していただけるよう努めていきたいと考えております。

私は、「でんぽっぽ」のシステム担当になるまで、電報を送ることに馴染みがなかったのですが、電報は特別感を出したいとき、サプライズ感でお祝いしたいとき、思いやりを届けたいときなど、さまざまな場面で利用することのできるコミュニケーションツールです。
今後も冠婚葬祭だけにとらわれず、世代を問わずに手紙やグリーティングカードのような形で利用いただけるシーンが増えるようにしていきたいと思っております。

▲株式会社KDDIエボルバ 自主事業本部 電報サービス推進部 115運用グループ 中里 清美 様

渡邉様:
コロナ禍の生活やデジタル疲れがコミュニケーションの手段やあり方を見直すきっかけになっていると言われています。また、メールやチャットなど、SNSの場合、伝えられる内容には限界があります。こういった時代だからこそ、手紙のように紙で伝える温もりのある文化を見直すことも大切だと考えております。

私たちは電報サービスを行っており、電報をお送りするお客様のお気持ちを、受け取る側のお客様にお伝えする、という重要な役割を担っております。
お客様に、「でんぽっぽ」の商品と合わせて、さまざまな場面でお気持ちを伝えていたけるサービスを提供し、時代のニーズにあった電報を今後も作り続けていきたいと考えております。

また、「でんぽっぽ」のECサイトについては、インターネットで電報を提供する事業者の中でNO.1になっていきたいと考えております。

そして、何よりもお客様が気軽に「でんぽっぽ」をご利用いただけるよう、ECサイトの利便性も重視していきます。
特に決済手段の利用が広がってきており、ebisumartはクラウドプラットフォームとしてさまざまな決済手段に対応しているため、そういった部分も拡張していく予定です。

昭和を彷彿とさせるレトロなやりとりを面白いと感じる若者や、デジタル疲れを感じる方、これまで電報を利用したことがない方にも、電報の良さを伝えていきたいですね。

KDDIエボルバ様
お忙しい中 ありがとうございました。
(取材日:2022年5月)

 

PROFILE
会社名:株式会社KDDIエボルバ
本社:東京都新宿区

SITE PROFILE
サイト名:でんぽっぽ
https://www.denpoppo.com/

株式会社KDDIエボルバ様が運営する電報サービス「でんぽっぽ」の公式サイトです。電報は、電話やSNSにはない趣きを演出し、フォーマルな冠婚葬祭やサプライズの用途、心のこもった想い・温もりを届けるコミュニケーションツールです。様々なシーンに合ったオリジナル電報をスマートフォンやPCから簡単に全国即日配送ができる「でんぽっぽ」は、法人会員様向けの機能も充実。アドレス帳や文例集から簡単に電報を作成する機能や、請求書ダウンロード・利用履歴照会等の管理機能を実現しています。

 

「ebisumart」について

提供会社:株式会社インターファクトリー
https://www.ebisumart.com

「ebisumart」はECパッケージとASPの両システムのメリットを兼ね備えており、常に最新・最適化されたクラウドコマースプラットフォームです。
サイトリニューアルやオムニチャネル、BtoB-ECなど、業界業種問わず累計750サイト以上の構築実績があり、お客様のニーズを迅速に反映しながら、EC事業の成長をお手伝いさせていただきます。


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