ECサイトで商品が全く売れないときに見直すべき5つのポイント


「せっかくECサイトを開設したのに、商品が全く売れない…」

と、悩んでいるのではないでしょうか?

ECサイトを運営するためには、最初に知っておくべき5つのポイントがあります。そしてこの5つのポイントを見直すことで、売上が改善する可能性があります

特に、Webマーケティングを学習する前にECサイトを開設してしまったという方は、「集客」と「初回購入」のための取り組みを強化することで、大幅な売上向上が見込めるかもしれません。

この記事では、インターファクトリーでマーケティングを担当している筆者が、ECサイトで商品が売れないときに見直すべき5つのポイントを紹介します。

ポイント①初回購入率アップを目指し、目標達成を常に意識する

ユーザーがある店舗で初めて買い物をすることを「初回購入」と言いますが、初回購入率を上げるためには、具体的な数値目標を設定し、目標達成を常に意識した取り組みが必要です。

筆者の経験では、一度購入したECサイトで買い物をする際のユーザーの心理的ハードルは、初回購入前に比べて低くなる印象があります。初回購入で個人情報を入力し、問題なく商品が届いたという体験によって、ECサイトに対するユーザーの信頼が構築されるからだと考えることができます。

そのため、ECサイト運営では「初回購入を必ず成功させる」強い意志と具体的な目標設定がとても重要になります。

新規ユーザーの初回購入率を上げるために有効な取り組みとして、以下のようなものがあります。

◆ECサイトで初回購入率を上げるための取り組み(例)

・新規会員登録時に特典を付ける(送料無料やクーポンの配布、ポイント付与など)
・ID決済(Amazon Pay、楽天ペイ)や後払い決済サービスを導入する
・送料無料を検討する
・返品を可能にする
・ゲスト購入を可能にする

上記に共通しているのは、購入時の迷いを取り除くという点です。筆者の所感では、売上を伸ばしているECサイトでも、平均コンバージョン率(CVR)は1~2%程度であり、98%以上ものユーザーが購入に至らずECサイトから離脱していることになります。

ユーザーがECサイトで気に入った商品を見つけても購入を迷ってしまうのは、以下のような理由があると考えられます。

◆ECサイトでユーザーが購入を迷う理由(例)

・他のECサイトでもっと安い商品があるかもしれない
・商品のサイズ感が分からない
・クレジットカードがない、または利用したくない
・クレジットカード番号を入力するのが不安または面倒
・会員登録をしたくない、または入力が面倒

初回購入を成功させるためには、ユーザーが購入を迷う理由として考えられる要素を、一つ一つ丁寧に取り除いていく必要があります。

ある程度の投資が伴いますが、初回購入を増やせなければ、安定した売上につながるファンやリピーターを増やすことはできません

ポイント②「集客」に注力する

ECサイトでは、サイト訪問数月間1万セッションが一つの目安と言われており(※)、これに満たない場合、売上を増やすことは極めて困難になります。

(※)参考:ebisumart zero Blogネットショップのアクセス数の目安は月間1万セッション以上

例えば、サイト訪問数が月間1万セッションのECサイトで、平均購入率が1%だった場合、月間で100件しか受注できないということになります。

100件の注文 = 10,000セッション × 1%

さらに、すべての注文の購入金額を3,000円、原価率を70%と仮定した場合、月間100件で得られる売上総利益(粗利)は9万円になります。そこから人件費や送料、ECプラットフォーム利用料などの経費を差し引くと営業利益はほとんど残りません

集客するために広告を打つという方法もありますが、そもそも売上が低い場合には、よほどの高額商品でもない限りは収益化することができません

ECのミカタの2017年掲載記事によると、ECサイトの平均商品単価は2,000~4,000円程度です。

参考:ECのミカタ約9割がECを利用!平均購入金額は「2,000円~3,000円未満」【GMOリサーチ調べ】」(2017年2月9日掲載)

中・小規模かつ売上の低いECサイトで、広告宣伝費を投じて集客をするという方法は現実的ではないことが分かります。コストを抑えて、ターゲットとするユーザーを集客するためには、SEO対策とSNS活用も有効です。詳細は下記の関連記事で紹介しているので、あわせて確認してみてください。

関連記事:ECサイトの商品ページに流入を増やすSEO施策

ポイント③必要な情報が詰まった商品ページ

ある商品を探しているユーザーがECサイトを訪れた際に、欲しい商品はあるのに、商品ページに必要な商品情報が掲載されていなかったり、商品写真が不十分だったりすると、ユーザーは購入を決めるための判断ができず、購入しづらくなります

◆商品ページでユーザーが購入を迷う要因(例)

・商品写真が1枚しか掲載されておらず、詳細なデザインが分からない
・商品の使用条件や対象の説明が網羅されていないため、自分が使用できるか判断できない
・商品のサイズや色などの説明が不足しているため、商品をイメージできない

ECでは、実店舗のように実際に商品を見たり触れたりして確認することができず、商品について詳しく説明したり、相談に乗ってくれたりする店員もいません。

それらのデメリットを補完するためには、商品の仕様やデザイン、利用シーンなどが伝わる商品画像を複数掲載し、説明文にはPRや偏った情報ではなく、ユーザーが判断するために必要な情報や画像だけでは伝わりづらい情報を明確に記す必要があります

また、ECでは画像の美しさは極めて重要で、購入率に大きく影響します。画質のクオリティだけでなく、構図やシーンなども考慮する必要があります。

商品ページの重要性については下記の関連記事で紹介しているので、あわせて確認してみてください。

関連記事:ささげ業務とは「撮影・採寸・原稿」の頭文字の略称

ポイント④「何を売っている店か」が一目で伝わるトップページ

初めてのECサイトの開設では、トップページのデザインに力を入れてしまうことも多いでしょう。もちろん、ECサイトの顔であり、ブランドイメージにもなるため間違いではありません。

しかし、デザインを最優先にして外国語を多用していたり、一方的な「思い」を前面に打ち出していたりすることで、初めて訪れたユーザーが、何のお店なのかすぐに分からないという状況はよくありません。

トップページは、商品検索やWeb広告、SNSの口コミなどを利用して、何らかの目的を持ってECサイトに来てくれたユーザーに対して、「何を売っている店か」を明確に伝えることで、来店時の不安を軽減するとともに、ユーザーに来店目的をスムーズに達成してもらえるような導線を設計することが重要です。

◆ECサイトのトップページに不可欠な要件

・何を売っている店かが一目で分かる
・コンテンツのメニューやカテゴリが直観的に理解できる
・母国語(日本の場合は日本語)で構成されている

また、あまりにもビジュアルを軽視した簡素すぎるデザインのトップページの場合には、ECサイトに対する不信感を高めやすくなります。個人情報を預けるのが不安になってしまうようなお店で買い物をしたいとは誰も思わないので、ユーザーに安心感を与えるWebページを作成するように心がけましょう。

トップページのデザインについては下記の関連記事をあわせてご確認ください。

関連記事:ECサイトのトップページを5つのパーツからデザインする!

ポイント⑤ECモールなどの競合サイトを調査する

下図を見ると、幅広いユーザーが大手ECモールのAmazonや楽天市場を利用していることが分かります。

◆2021年のECサービスの利用状況(視聴者数トップ3)

引用(図):ECのミカタ視聴者数1位は楽天、2位はAmazon ニールセンデジタルがECサービス利用状況レポートを公表」(2021年6月16日掲載)

他のECサイトや実店舗で取り扱いのないオリジナル商品や独占販売の商品ではない限り、大手ECモールとの競合は避けられません。そのため、競合サイトの状況や動向などを調査する必要があります

◆競合サイトの調査項目(例)

・商品単価
・画像の点数と種類
・商品コピー
・訴求しているポイント
・ユーザーレビュー
・送料を含めたトータル料金
・ECサイト固有の付帯サービス

大手ECモールのサービスのすべてを自社のECサイトにも適用することは不可能ですが、商品ページの仕様や訴求情報やユーザーの商品レビューなども参考にしながら、自社のECサイトならではの利便性や強みを追求していきましょう

ECサイトを成功させるために情熱を持って取り組もう!

よほどの有名ブランドでもない限り、開設後すぐに商品が売れるECサイトはほとんどありません。SEO対策、SNS施策、サイトデザインなど、集客と初回購入率を上げるための工夫は不可欠です。

ECサイトの運営は簡単ではありませんが、達成すべき目標を明確にしてターゲットを絞ったマーケティング活動を続けることで、サイト訪問率や初回購入率の向上と収益化を図ることが可能です。

日々の運用の中で試行錯誤を繰り返しながら地道に取り組むことで成果につなげることができます。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、当たり前のことをやり遂げることが大切であり、担当者の情熱が成功をより早く引き寄せると、筆者は信じています。


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ABOUT US
井幡 貴司
forUSERS株式会社 代表取締役。 株式会社インターファクトリーのWEBマーケティングシニアアドバイザーとして、ebisumartやECマーケティングの支援、多数セミナーでの講演を行う。著作には「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」などあり、執筆活動にも力を入れている。