EC事業についてのまとめ|BtoC,BtoB,CtoC,DtoC

ECという言葉はすっかり定番になりましたが、英語ではe-commerc(イーコマース)といい、略称がECです。つまりEC事業というのは、インターネット上で行う電子商取引のことです。

EC事業の種類には、企業と消費者間取引「BtoC」(Business toConsumer)、企業間取引「BtoB」(Business to Business)、消費者間取引「CtoC」(Consumer to Consumer)があります。また、発音が似ていることから「to」を「2」に置き換えて、B2B、B2C、C2Cと表現することもあります。また最近では、DtoCという新しいビジネスモデルが誕生しております。

EC事業者数は年々増加しており、経済産業省の調査結果によると、2017年度のECの市場規模はBtoCは14兆2582億円、BtoBは約317兆円と極めて大きな市場です。

本日はECを事業としてみた場合について、EC事業の種類から、EC事業の運営に必要なことまで、ebisumart(インターファクトリー)でWEBマーケティングを担当している筆者が解説してまいります。

右肩上がりのBtoCのEC事業とは?

BtoCの市場規模推移(2013年~2017年)

下記グラフの赤い線をご覧ください。BtoCのEC化率が急激に伸びています。直近の2017年では5.79%と少し伸びが鈍化しましたが、2020年の小売りのEC化率は20%を超すと言われており、今後EC事業者数はまだまだ伸びることが予想されます。

BtoCのEC事業とは、皆さんがご存知のAmazon、楽天、ヤフーショッピング等のショッピングモールや、あるいはユニクロなどの企業ブランドが消費者にインターネットを通じて販売するECサイトのことを指します。これらのサービスはほとんどの人がすでに利用しており、スマートフォンの普及とともに利用率が高くなっています。

大企業のECサイトは、リアル店舗との会員データの統合を進めており、データ統合により、商品の購入、受取、返品が自由なオムニチャネル施策を進めています。とくに競争の激しいアパレルECで、データ統合が出来ているかどうかで、勝ち組と負け組がわかれるほどの差が出始めています。

アパレルECについてはこちら:【2018年版】アパレルECの市場規模と3つの課題をプロが徹底解説

また、スマホでゲームをダウンロードして楽しんでいると思いますが、これもBtoCのEC事業の一つです。AppleやGoogleのアプリ内課金で販売されています。そして、音楽や電子書籍などのデジタル商品もBtoCのECの代表的なものとなります。このようにBtoCのEC事業は、生活のあらゆるシーンに入り込んでいます。

普及のキッカケになったのが、やはりスマートフォンの普及なのです。

317兆円の巨大なBtoBのEC事業とは?

BtoBの市場規模推移(2013年~2017年)

下記のグラフの緑の線をご覧ください。年々BtoBのEC化率が堅調に伸びています。2017年は29.6%であり、BtoBのEC事業者数は増えているのがわかります。ただし、後に説明しますが、29.6%の多くはEDI(電子データ交換:Electronic Data Interchange)と思われます。

◆BtoBのEC市場規模とEC化率の推移

引用:※PDF:平成 29 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

BtoBは、大企業間の取引にはEDI(電子データ交換:Electronic Data Interchange)と呼ばれる、決められたフォーマットで注文書や請求書をやり取りする方式があります。

EDIはインターネットが普及する以前からモデム(電話回線を利用した低速)を利用して行われていて、古い歴史があります。今では、電子部品の取引のための標準化などを行うロゼッタネットという団体もあり、業界を巻き込んで発展しています。EDIについては、下記の記事で詳しく解説しておりますのでご覧ください。

EDIを解説:7つのポイントでEDIをやさしく解説!EDIの必要性と今後の課題

BtoBでは、卸のECサイトが企業間取引でよく使われます。例えば、BtoBのEC事業で有名なのは文房具のアスクルで、ほとんどの企業でアスクルのサービスを使っております。アスクルのサービスをECサイトから頼めば、翌日には商品が低価格で事業者に届きます。これを実現しているのがアスクルの優れた流通・配達サービスです。

その他にBtoBのECサイトで成功事例としてあげられるのは、モノタロウです。モノタロウは膨大にある商品をうまくカテゴリーで表示することで、ユーザーが目的の商品を見つけやすくすることで売上を格段に伸ばしている企業なのです。

 

フリマアプリで一気に広がった「CtoC」のEC事業とは?

CtoCは、ebay、ヤフーオークション等で、個人間で商取引をするECで、フリーマーケットのインターネット版のようなものです。直接、消費者同士で取引することですが、入金されない・入金したが物が送られないという詐欺事件があり、EC運営会社が仲介をするようになっています。それでは市場規模を見てみましょう。

◆ネットオークションの推定市場規模


※単位は億

CtoCの市場規模は年々大きくなっています。その大きな原因となったのがフリマアプリの普及で、CtoCで最も勢いのある事業者はメルカリです。インターフェースが従来のオークションサイトと比べて、スマートフォンに最適化され、またテレビCMで有名になったことから、メルカリユーザーが一気に増えるにいたりました。

メルカリが従来のオークションサイトと決定的に違うのは、ユーザーとユーザーの間にメルカリが仲介するので、住所、氏名、名前など必要な情報をメルカリが仲介して相手に知らせますから、相手とのやり取りを気にすることなく、手続きを進めれる点が大きく受け入れられました。

このようにネット初心者が使いだすと、サービスは一気に普及します。

新しいビジネスモデルの「DtoC」のEC事業

DtoCとは、ECの誕生と共に生まれた、新しいビジネスモデルで、メーカーは通常商品を仲介業者を通じて、店舗に出して販売しておりましたが、ECサイトの誕生により、メーカーが直接、消費者に売るモデルのことをDtoC(Direct to Consumer)と言います。

商品を販売するには、宣伝や広告が必要となりますが、インターネットやSNSを使うことでメーカー自身が、自ら商品をアピールすることが可能になり、仲介業者を使わずに、消費者に直接商品やブランドを伝えます。日本では成功事例はまだ少なく、このビジネスモデルについては、下記の記事に事例をまじえ紹介しておりますので、ご覧ください。

DtoCについて:DtoCを検討する前に知っておくべきDtoCの【成功事例と失敗事例】

ECを事業として運営するには?

ECを運営するには、消費者がアクセスするECを中心としたフロント業務と、出荷や在庫管理等をするバックオフィス業務があります。表現を変えると、フロント業務は営業で、マーケティング、商品仕入等を担います。

バックオフィス業務は、物流、経理、コールセンター等のことで、商品を管理し、販売した商品を梱包し宅配業者に渡します。また、販売したお金の回収や、商品を仕入れた代金の支払い等を担います。

フロント業務

フロント業務は、マーケティングと商品仕入が主な業務です。

マーケティングは、SEO、リスティング広告、キャンペーン、ソーシャルメディアの活用といったことをして、消費者を集客します。また、商品をアピールするページの見栄えも重要です。販売する商品、ブランドを意識したデザインもコンバージョンに大きく関係します。

また、ターゲットが10代であれば、クレジットカード以外の決済方法である、コンビニ決済を導入したり、シニア層がターゲットならば、銀行振込を検討したりと、ターゲットユーザーが、購入しやすいECサイトを作らないくてはなりません。

商品仕入は、自分たちが売りたいと思う商品を仕入れます。ただ、注意すべきは何でも良いということではありません。販売するからには、商品力やブランド力が強いものでなければ、売上を伸ばすことはできません。

なぜならユーザーはスマホで気軽にいろんなサイトを見ることができますから、多くの競合他社から自社ECサイトで商品を選んでもらう必要があるからです。またAmazonや楽天市場という強力なショッピングモールに負けないためにも、そのECサイトでしか買えない!という商品力があるのが重要な要素となります。

バックオフィス業務

バックオフィス業務は、商品管理、消費者からの問い合わせ、お金等を扱う、大切な業務です。

商品管理とは、販売した商品を倉庫から取り出し、商品にキズや汚れが無いか確認、梱包、送付状を発行し、ヤマト運輸等の運輸会社に渡します。1日数件の発送であれば良いですが、1日に数百もの出荷に対応するようになると、ECサイトと基幹システムなどのシステム連携を行い、バックオフィス業務の効率化を行う必要があります。

このようなシステム連携は、ECパッケージやクラウドEC、あるいはフルスクラッチでECサイトを作る方法の限られるため、開発費用が数千万円が相場となります。

ECサイトの費用相場はこちら:ECサイト初心者が10分で理解するECサイト制作の手順と費用相場

消費者からの問い合わせは、クレーム対応、キャンセル、様々なお問い合わせを対応します。届いた時に商品が壊れてしまっていることもあれば、返品するということもあります。

一人ひとり誠意を持って対応していきます。Amazonの靴販売の前身であるザッポスという会社のコールセンターは、消費者と長々と世間話もすれば、在庫がない商品は競合である他のECサイトを紹介するのです。このような対応で、消費者から信頼を集め、評判になりました。

仕入をしたら代金を支払い、販売をしたら代金をユーザーから貰います。ECですから、直接お金と商品を交換するわけではないので、ある意味では信用取引です。ECサイトの決済のほとんどがクレジットカード決済ですから回収できないことは、ほぼありません。

そして、一番大切なキャッシュフローを管理します。キャッシュフローとは簡単にいえば、お財布の中身である現金がなくならように管理することです。当たり前だと思うかもしれませんが、これが出来ていないばかりに黒字倒産する企業は少なくないのです。ECは仕入販売ですから、まず商品仕入の支払をしなければなりません。販売してお金を回収するまでお財布の中身は増えないのです。この時間差を考慮しなければならないのです。

まとめ

ECは大きな市場であり、これからも毎年成長していくことは間違いありません。そして、ECサイトと実店舗のデータ統合を果たす、オムニチャネルは小売の標準形態となっていくことでしょう。

ECを始めることは、とても簡単です。ヤフーショッピングでは、個人は基本的には無料で利用することができますし、今では無料で自社ECサイトをつくるASPも出てきており、個人でも30分でECサイトを作ることができます。

無料ECサイトの作り方:【完全解説】無料でECサイトを開設するための4つの方法

もし、家族経営で店舗を営んでいるが、ECにも参入したいと検討されているようでしたら、リスクも少なく、ECをはじめるには無料のECサービスはカンタンです。しかし、ECサイトで難しいのは集客です。

ECサイトのノウハウがない事業者は、いきなり自社ECサイトをつくるより、楽天やAmazonへの出店を検討したほうが良いでしょう。なぜならこうしたショッピングモールには強力な集客力があるからです。詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

「そろそろネットショップ!」と考える人が最初は楽天で出店すべき理由

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